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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

書籍・雑誌

【書評】鈴木先生を読め!:より良い人間になるために

今まで文学を越える漫画に出会ったと思えたのは、「天才柳沢教授の生活」だけだ。 しかし、またとんでもない漫画に出会ってしまった、それが「鈴木先生」である。 現代の若者はドストエフスキーやトルストイなど読むことはないだろうが、むしろ代わりに「鈴…

ミラン・クンデラから始まり、カズオ・イシグロ、それにポール・オースター、さらに村上春樹とニック・ホーンビーについて

英語学習のために多読は有効だというのは通説であり、全く正しい。 当たり前のように、外国語の本を読めば読むほど語彙力も付き、正しい文法も理解出来る。 多読という学習方法を行うには、なるべく自分のレベルより下、かなり下のレベルの本をたくさん読み…

【書評】幸福途上国ニッポン 新しい国に生まれかわるための提言

18歳のとき、同級生たちと将来のことを話し合ったことを思い出した。 「将来何をしたいか?」とか「どうやったら幸せになれるか?」とか今となっては他愛もないことを話し合った。 同級生のうちの一人が「やっぱり将来はポルシェでも買って、豪邸に住んで…

【書評】大震災のあとで人生を語るということ

アウシュビッツに送られたフランクル博士は、両親、妻、二人の子どもをガス室で失い、その後自分が奇跡的に生還したあと「夜と霧」という極限状態を生き抜く人たちの心理状況を冷静に分析した本を出版する。 収容所は弱肉強食の世界で、時には友人を売ったり…

【書評】拝金:ホリエモンの闇

今更ながら、ホリエモンの書いた小説を読んだ。 フジテレビの買収劇が表沙汰になったときに、テレビでとあるテレビ局の男性アナウンサーと討論していたホリエモンの姿を思い出した。彼はあくまで忍耐強く論理的に理論を展開しているのに、男性アナウンサーは…

【書評】残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

この本を読んで、サン=テグジュペリの「星の王子さま」に出てくる「本当に大切なことは目には見えないんだよ」という言葉を思い出した。 巨万の富を築いてもマサイ族が感じている程度の幸福感しか感じない。だったら最初から他人にとっての幸せの定義など気…

人は状況次第で、いかに変わるかということ。

「急に売れ始めるにはワケがある」というなんとも軽薄な本を購入し、読了した。元々は著者であるマルコム・グラッドウェルの文章がどこかで引用されていたので、それ以来気になり、彼の名前を本屋で見つけて立ち読みしてみたら、そのあまりの面白さに迷わず…