Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

diary

日曜日の結婚式

気持ちのいい日曜日だ。 いつもより少し長く感じられた冬がようやく終わりを迎え、夏の香りがすぐそこまで漂ってきている。こんな日に結婚式なんて、最高だ。 友人に写真撮影を依頼されたので、久しぶりに結婚式の撮影をしてきた。最後に結婚式を撮ったのは…

楽園

朝からずっと家に籠もっていたので、近所のファミレスまで気分転換をしに行ってみた。 喫煙と禁煙を選べたので、禁煙席へと案内してもらった。最初はなにかざわざわと騒がしいなとしか思わなかったが、あたりを見渡してみるとすべて女性だった。それもものの…

カート・ヴォネガット

朝、機材を抱えて家を出た。 昨夜のアルコールが少し残っており、頭がまだはっきりしない。 いつもとは違う駅で降り、撮影場所へと向かう。 駅に降りてから、機材バックのひとつを網棚に載せたまま忘れたことに気づく。慌てて戻ったが、すでに電車は発車した…

世界恐慌という名のテロ

ひと夏越したら、世界恐慌になっていた。 良くも悪くも世界経済はアメリカを中心に回っていたので、そのアメリカが破綻した今、この流れは止まることはないだろう。前FRB議長のアラン・グリーンスパンは「100年に一度の金融危機」と言っており、1930…

ちょっとした占い

今日は渋谷の占い師さんに三年ぶりに占ってもらった。 特になにかあったわけではなかったが、なんとなく彼と話をしたくていつもの場所で、いつものように佇んでいる彼の前へと腰掛けた。 とても気持ちのいい人なので、彼のことを多くの人に紹介したこともあ…

遠くアフガンを想う

アフガンで伊藤さんが亡くなった。 農業事業に5年も従事し、地域の復興に役立っていた人間があっさりとその地域の人々に殺された。彼自身にとって相当無念だったと思う。 伊藤さんのような人にとってみれば、自分の技術が役に立てば、世界のどこでもよかっ…

馬鹿への旅

うなるような暑い日々が続いている。 毎朝、汗だくになりながら、何とか浅い眠りを貪っている。 そんな日本を逃げ出すかのように、明日からサムイ島に行く。 タイに行くのはこれで三度目だ。 いつも通過するばかりで、ゆっくり滞在したことはなかったが、今…

遠花火

今日、ばらばらとめくっていた雑誌に、遠花火という言葉が載っていた。 俳句の季語として使われているらしい。 僕にとって花火といえば、祖父母が住んでいた真鶴で見ていた花火大会が思い出される。 祖父母の家からは、花火がよく見え子供の頃は毎年待ちきれ…

新聞という時代遅れのメディア

ここのところ毎日イギリスの新聞ガーディアンの記事を読むようにしている。 http://www.guardian.co.uk なかなかバラエティに富んだ記事が多く、興味が引かれる記事も多い。 イギリスに住んでいるときは、住んでいたフラットの一階にあったニュースエージェ…

寝苦しい夏の夜に

最近、本を読まなくなった。 以前は、最低でも一週間に二冊程度は読んでいたが、ここのところせいぜい二週間に一冊程度しか読んでいない。 ただ頻繁に本屋には行く。 文庫コーナーや新刊のコーナーで足を止めては、色々と本を物色する。そして、手に取っては…

初夏のある夜

人との出会いは、不思議なものだ。 先週、8年前ほど知り合った友人の誕生日パーティーに行った。 彼が主演を努めた「ハブと拳骨」という映画の公開記念イベントも兼ねていたので、それは盛大なものだった。 もともとはモデルの女の子からの紹介だったのだが…

アップグレード

あと数日でブラジルへと旅立つ。 なにひとつ実感は湧かないが、向こうはどうやら真夏らしい。 真冬の日本にいると、本当に地球の裏側の国では真夏なのかいうことさえ、疑わしく思えてしまう。子供の頃は「世界」が果たして存在するのか疑っていたくらいだ。 …

必死な自分を軽蔑すること

知らない町の知らない場所で迷子になった。 仕方がないので、人に道を訊ねた。 一人目と二人目はまったく間違った道を、とても親切に教えてくれた。 三人目はガードマンのおじさんだったが、ぶっきらぼうに正しい道を教えてくれた。 間違った道を教えてくれ…

サンパウロヘ

結局、ブラジルに行くことにした。 遠くへ行かねばと思ったから、行くことにした。 伊豆の温泉に満足するにはまだ早い。 やはり、自分自身を危険に晒して、楽しみたいという気持ちがまだある。 もちろん、むやみにやたらに危険を渇望しているわけではないが…

強さとは

以前、チベットの高僧の講演を聴きに行ったとき、「人生の最大の敵は期待だ」と言っていたことを最近ふと思い出す。 なんだかとことん疲れている。 よくは分からないが疲れというのも所詮は気分の問題だ。 肉体的な疲れは精神的な疲れに比例している。 (逆…

北の大地

距離が心地よい。 過去が美しく思えるのは、現在と距離があるからなのだろう。 新幹線に乗って、函館まで行ってみた。 東京からの遠さに安心する。 空気の濃度すらも、人口密度に比例して、いくぶん薄い気がする。 そこで生活できるとは思わないが、大きな土…

日々の選択

時々、自分が心底馬鹿ではないかと思うことがある。 たとえば、今日は20回以上も作ったことのある麻婆豆腐のレシピが分からなかった。 ファイルされたレシピを見て、「おっ、砂糖も入れるのかと」と今更ながらに驚く始末だ。 そんなアンポンタンな脳みそでも…

ハーフタイム

ふと気が付くと、ロンドンの場末のクラブで酩酊しながら新年を迎えてから、もう半年が過ぎた。当たり前のことだが、半年とは一年の半分であるわけだ。 サッカーでいうところの前半がもうすでに終わってしまっているわけである。 またサッカーとは違い悠長に…

人生のゴール

時々こう思う。「旅とはなにかを得るためにするのではなく、失うためにするもの」のではと。 すべてを捨てて、どこか遠い国へ行けたらと思う。 現実に嫌悪しているわけではなく、誰一人知らない国へ行って自分自身がどのような行動を取るのか、見てみたいだ…

粘菌コンピューター

せつなさとは何だろう? 今日、音楽家の友人と話しているときに話題に上った。 彼女はかなり高い頻度でせつなさを感じるという。 最近はせつなさより、もっと生々しい人間の感情を感じることが多くなったような気がする。きっとどっぷりと浸かっているのだろ…

93歳

週末、祖母の誕生日会が親戚一同で祝われた。 祖母は今年で93歳になる。 ちなみに彼女は6年間ほど自分はずっと84歳だと思い込み、同じマンションの人にもそう言いふらしていたので、マンション内で90歳になった人達を祝う会で自らの名前を呼ばれたときは、周…

生活の綻び

朝起きると、洗剤がなかった。 土曜の朝は、洗濯をしながら掃除をし、遅い朝食を取るのが習慣だ。 当たり前のことだが洗剤がないと、洗濯ができない。 「洗濯をしながら」というのが重要なのだ。 洗濯をしながらほかのやるべきことをやると非常に気分がいい…

スナップ写真

昔自分が撮った何気ないスナップ写真を見ていると、どうしようもなく淋しくなるときがある。そこにあった情熱が今の自分にはないからだ。 正確に言うと、そのときある種の熱を持って撮っていたのに、その熱のようなものが欠落している。写真に対してなのか、…

必要性

旅に思いを馳せる。 ラオス・ブラジル・ペルー・イギリス・インド・・・・・今年の冬はどこに行こうか迷っている。 ひとりでどこか行ったことのない街に行くのもいいが、久しぶりに友人たちに会いにヨーロッパに行くのもいいかもしれない。 行きたい国と聞か…

勝負の年

今年もあと一ヶ月ちょっとなってしまった。去年もあっという間だったが、今年はもっと加速した気がする。相変わらず、自分の目標がまるでこなせていない気もするが、ようやく人生の方向性のようなものは見えてきた。 今年はモロッコへ行って、その写真で個展…

芸術起業論

最近、村上隆の「芸術起業論」という本を読んだ。 まわりに村上隆を好きだという人間はいないが、嫌いだといっている人間は山ほどいる。 そんなこともあり、興味があったので、六本木ヒルズに行ったついでに、彼の本を買った。 (六本木ヒルズの本屋で、村上…

眠れない夜のために

あと数日で10年ぶりにインドの地を踏むことになる。 あれはたしかに21歳の夏だ、初めてインドへ行ったのは。 あれから本当に10年経ったのだと、実感する。 まさかこんな31歳になっていようとは思ってもいなかった。 とくに後悔なんてしていないが、人生不思…

ふるさと

“ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの” 室生犀星 久しぶりに京都へ行った。 そして、生まれ育った家へ行った。 正確に言うと、生まれ育った家があった場所へと赴いた。 思い出のたくさん詰まった家は、僕がイギリスに留学しているときに …

曲がり角

僕は曲がり角が好きだ。 知らない街を歩いても、美しい曲線を描く路地裏の曲がり角に釘付けになる。そして、必ずその先にあるものに強烈な興味を覚える。 曲がり角には、それを超えたらそれまで見たこともない光景が広がっている可能性がある。もちろん、そ…

ワールドカップ

柳沢や高原は素晴らしい才能を持った選手だと思う。 ゴールを決めること以外の仕事では、ロナウドよりも能力はある。 でも、その肝心のゴールという結果だけで評価されるポジションがフォワードだ。 国民性といったら仕方がないのかもしれないが、シュートと…