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19歳から旅を始めて、スコットランドで英語を学び、アルゼンチンでスペイン語とタンゴを学び、メキシコではサルサをかじり、オンライン英会話/スペイン語スクールを運営している男のブログです。海外滞在歴10年、50カ国ほどぶらぶらしました。

中南米の治安と日本が誇る治安の良さについて

アルゼンチンには結局、4週間近く滞在して、昨日帰国した。

 

いつものように色々な人と出会い、色々な話を聞いた。特にその中でも、ブラジルのポルトアレグレに住んでいるブラジル人女性の話が印象的だった。

 

ドイツに5年住んだけど、自分の国が一番好き。でも最近、ポルトアレグレの治安がどんどん悪くなってきて、友人知人が銃で襲われたりするから、今真剣に防弾ガラス付きの車を購入しようか検討しているの

 

 日本ではうら若き女性は、ルイヴィトンのバックや宝石、洋服を買うのを悩むものだが、ブラジルでは防弾ガラス付きの車を買おかどうかで悩むらしい。

 

ブラジルの治安状況は劣悪 | 世界のリスク事情 | リスク対策.com(リスク対策ドットコム) | 新建新聞社

 

上記ウェブサイトを見ると、日本に比べてブラジルがどれくらい治安が悪いのか理解できる。

殺人:約28倍
強姦:約25倍
歩行者強盗:約1,500倍
自動車強盗:約1,700倍
住宅強盗:約120倍

 

 

垣根涼介のワイルドソウルや、映画「シティ・オブ・ゴッド」でもブラジルの凄惨な状況が描かれていたが、防弾ガラスが必要なレベルとは相当なものだと思う。

自分が住んだブエノスアイレスやメキシコシティも治安が悪いとは思うが、ブラジルのそれと比べると比較にならない。

ただメキシコシティは中心部は比較的治安はいいが、郊外になると極端に治安が悪くなり、殺人事件も多い。以前、郊外に住む日本人の知人と「メキシコって、みんな治安悪いと言うけど、そんなことないよね」と言ったら、「いや、3年間で人が殺されるところ3回見た。」と真顔で言われたことがある。

 

人は非日常にあこがれるが、非日常が日常なのが中南米の現実だ。

 

日本に帰ってくると、すべてが平和で、なにもかもうまくいっているような錯覚に陥る。デモや停電で交通機関が麻痺することもないし、四方八方気を使って通りを歩くこともない。

人は現実はひとつだと勘違いしているが、現実はその人がどこにいるかによって大きく違ってくる。外に出て銃で撃たれることを心配しないで済むのは、世界的に見てけっこう幸運なことなのかもしれない。

diamond.jp

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橘玲は「幸福の条件として3つの資本=資産を考えてみる。「金融資産」「人的資本」「社会資本」」と言っているが、そのみっつがあっても治安が悪い国に生まれてしまうとそれだけで超マイナススタートだ。

ドイツに5年住んでもやはり自分が生まれた街で、防弾ガラス付きの車で生活をすることを選択してしまうのは理解できる。ただ、その彼女でさえ、これ以上治安が悪くなったら移住を考えざるを得ないとは言っていった。

中南米に4、5年暮らして日本に帰ってくると、やはりその治安の良さが一番目に付く。日本食も日本が世界に誇るコンテンツだが、この治安こそがむしろ将来的にはもっとも貴重なコンテンツになるのかもしれない。

 

ただ、これだけなんでもカッチリしていると、中南米特有のユルい空気を吸いたくなるのも事実だ。だからなんだかんだ文句を言いながらもまた彼の地へと舞い戻ってしまうだろう。

 

隣の芝生は得てして青く見えるものだ。