Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

C違い

目が覚めると、あたりはまだ真っ暗だった。成田空港で買った安物の目覚まし時計は8という数字を示しているが、明らかに8時ではないことだけは確かだ。今から起きても仕方がないが、妙に目が覚めている。窓からは東洋人街名物の鳥居が見えたので、暇つぶしに撮影をしてみる。なぜか今回の旅には三脚を持参してきており、それを使って撮影した。(結局、三脚を使ったのはこの日だけだったが)

明るくなるまで何度も起きたが、なんとかベッドで時間を潰した。多少頭痛はするが、二日酔いはそれほどひどくなかった。朝食を取り、街を散歩する。まだ閉まっている店も多いが、昨日よりは活気はある。それでもやはり商店街としてのダイナミズムも感じられず、歩き回るほどの興味が湧かない。当初はサンパウロの日本人を中心に撮影すれば面白いものができるのでは思っていたが、予定を変更する必要がありそうだ。ここに2年、3年いれば見方が変わりいい被写体に出会えるかもしれないが、なにしろ今回は時間がない。

Brazil

天気も悪かったので市内を徘徊するのを中断しインターネットカフェに行って、早々とリオ行きのチケットをオンライン予約した。サンパウロには空港がふたつあり、Gから始まる国際空港とCから始まる国内線の空港がある。国内線の空港がより市内に近かったので、そちらを出発地に設定してクレジットカードで決済をした。

ホテルに戻るとタクシーで空港までいくらくらい聞いてみた。すると「国際線か国内線の空港か?」と聞かれた。自分のメモには「Campinas」とあるので、それを伝えるとそれは地名であって空港名ではないと言われてしまう。国内線の空港を予約したはずだったがと思い、念のためにインターネットカフェに戻って空港名を調べてみる。すると国内線の空港は「Congonhas」といいサンパウロ市内から15kmだが、自分が予約したのは旧サンパウロ国際空港(Campinas)で市内から100kmも離れていることが判明した。

頭文字と最後の文字が合っていたので、うっかり違う空港を出発地として選択してしまったらしい。ネット上で変更を試みるがうまくいかない。グアルーリョス国際空港からCampinasまではバスが出ているらしいので、とりあえず明日空港まで行ってから手立てを考えることにした。

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なんでもオンラインで購入できる便利な世の中になったが、オンラインでものを買うときはまったく緊張感がない。以前ならば航空券は旅行代理店を色々と回り、適正価格を調べてから購入というのが一般的だった。それがいまやクリックひとつで購入できてしまうので、間違いは簡単に起こる。予約した飛行機は朝の8時50分発だったが、万が一100kmも離れた旧国際空港に行くことなった場合に備えて、5時40分という始発のバスに乗ることにした。