Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

情報の海をサーフィンし、次世代へと紡ぐということ。

結局、自分は一体何をしたいのだろうか。
19歳の夏に日本を飛び出して世界を目指したのは、どのような動機だったのか思い返してみる。それは世界をこの目で見てやろうという前向きな気持ちと、このまま何も成さないで自分の人生が終わってしまうことへの恐怖心からだったように思える。

ただ生きて死ぬのが怖かった。自分の存在よりもより永続性の高い価値のあるものを残して死にたかった。ただ死ぬくらいならば早死したほうがよほど効率がいいとすら思っていた。だからこそ、故郷を離れて旅に出た。

その気持ちは今でも変わらない。
女性は子供を宿して、自分の人生を未来へと紡いでいくチャンスがある。男性はそのようなチャンスもなく、毎日、その日を生きるだけならば、いずれその存在は生活のなかに埋没し、見えなくなってしまう。

だから最初は文学や映画に惹かれて、徹底的にその勉強をした。永続的なものの答えが欲しかった。何かを残すだけではなく、自分以外の誰かにとっても価値のあるものを残したかった。

それが今では自分の会社を持ち、オンライン英会話スクールなるものを運営している。最初から目指していることはただひとつ、「自分自身が納得のいくサービスをほかの人々と共有する」ということだ。これからの変わりゆくグローバル時代は、より上流へ、誰もいない上流を目指さないと生き残っていけない。それは写真の世界で嫌というほど思い知った。

自分にとって会社とは何かや誰かをマネージメントする場ではなく、あくまで自分が納得するものを創り上げる場所である。自分が気に入らないものに関しては徹底的にそぎ落としていく。

この一年色々なことがあったが、まだ何の満足感を得ていない。自分自身が表現し、共有したいものはこんなことではないと自覚している。もっとリアルで、人々の胸に突き刺さる何かだ。

自分自身だけにしか出来ない何かなどない・・・・言ってしまえばその通りだ。でも、人はこぞってそれを目指す。そうしないと存在意義がないかのように。そのうちの誰かが本当にそれを成し得れば、それはそれでいいのではないかと思う。1人の偉人の前には、何万、何十万もの屍が横たわっている。歴史は常にそれを証明している。

幸いなことに、僕たちが生まれた現代はそのような偉業を成し遂げなくても、楽しく生きていける術がたくさん用意されている。なぜならば、人々がこぞって自分たちの人生を生き始め、有料無料を問わず、それを表現しているからだ。

テクノロジーがプラットフォームを用意し、人々はグーテンベルクの時代には成し得なかった多くのことをすでに成し得ている。

この情報の海をサーフィンし、人々に想いを紡いでいけたらと思う。僕の想いが届かなくても、僕の屍を上を通って、ほかの人々がその想いを紡いでいってくれたら素敵なことだ。