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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

サステナブルな社会に向けて

時々思うのだが、エコや社会貢献に熱心な人たちは、どうしてこうもカタカナ言葉が好きなのだろう。サステナブルな社会・・・・・舌噛みそうな名称だ。日本語に訳すと、持続可能な社会ということだ。こっちのほうが何倍もしっくりくる。

自給自足の生活を基盤とした社会を構築していくという意味で使われることが多い。

仕事の関係で、このような生活を基盤とした世界中のコミュニティを調べていたのが、その数の多さとバラエティの豊かさに驚いた。(詳しくはこちらをクリック)

大別すると、一人あるいは複数のリーダーを中心とした宗教色が強いものと、コミュニティ意識が強く住民全員で運営しているものの二通りに分かれる。前者は多くの場合、運営資金は寄付で賄われ、後者の場合は住民全員が資金を持ち寄り、有機野菜の販売などの事業を運営して資金に充てている。

日本で代表的なものは、静岡県の富士山の麓を本拠地としている「木の花ファミリー」だ。(海外のウェブサイトは結構垢抜けているものも多いのだが、日本だとどうしてこうも香ばしいのだろう。もっとオシャレでエッジなサイトだと、若い世代も興味を持つと思うのだが)

コミューンやニューエイジカルチャーは日本ではまだかなり馴染みが薄いが、欧米では知識階級を中心にポピュラーな思想でもある。知人に一人二人はどっぷりとハマっている人間がいるくらい身近なものだ。インドなんかを旅しても、そういう思想に浸かった人たちがアシュラム(瞑想道場)に滞在し、毎朝黙々と瞑想したり、歌を歌ったり、ヨガをしたりとても生産的(?)な生活を送っている。

個人的には毎日決まりきったことを行う生活は耐えがたいが、「持続可能な社会」という考え方自体にはとても共感を覚える。あまり極端な自給自足生活には興味を抱かないが、なるべく人様に迷惑をかけないように生きていきたいとは思っている。

今のように「金儲け至上主義」の日本の社会だと多様性が損なわれ、それこそ持続可能な社会とは程遠い。何も全員が全員自給自足する生活を目指したほうがいいとは思わないが、そういう選択をする人も友人のなかで一人二人いるほうがより豊かな社会だとは思う。