Keep My Word

19歳から旅を始めて、スコットランドで英語を学び、アルゼンチンでスペイン語とタンゴを学び、メキシコではサルサをかじり、オンライン英会話/スペイン語スクールを運営している男のブログです。海外滞在歴10年、50カ国ほどぶらぶらしました。

日本人の国際感覚について

事の発端は、JOYさんが9月に香港に行こうと思っていると聞いてからだ。だったら、日本に来ればと思い、そう言った。より慎重な彼女は、来年になれば事業も落ち着き、そういう余裕が出来るかも知れないと言い、当初はそれほど乗る気でなかった。

距離的には香港でも日本でもそれほど変わらないが、彼女が香港に行くと言ったのには理由がある。フィリピン人がビザなしで行ける国は、香港・イスラエル・ブラジル・マカオなど一部の国に限られているからだ。かたや日本人は195カ国のうち、一部の地域を除いてビザは不要だ。

Visa Guide: 195カ国の査証(ビザ)・国別情報

ナミビア、ハイチ、マラウイなどの国でも短期間であればビザは必要ない)

そして、フィリピン人が日本に滞在する場合のビザ取得はなかなか骨が折れる。過去に日本に滞在していたフィリピン人の不法滞在など色々と問題が多かったので、書類などをきちんと用意しないとまずビザは取れない。最低でも一ヶ月はかかるということなので、JOYさんを日本に呼ぶために早速書類を準備した。

今まで個人的にビザ問題ではひどい目に何度も遭っているので、今回は慎重を期したいと思う。イギリスやアメリカなど厳しい入国審査がある国に行くたびに思うが、「通るか、通らないか」は純粋に担当になった人の個人的判断による。以前、アメリカに行ったときは「おまえの名前はある犯罪者の名前に似ている」という理由だけで30分くらい足止めをくらったことがあった。名前が似ているだけで人を止める権利があるのかと思ったが、権力には逆らえない。

そもそもなぜビザが必要なのかと思ってしまう。人も物も自由に行き来出来たほうが、双方にメリットがあるはずだ。当時の権力者たちが勝手に線を引いて決めただけなのに、それ以降その線を超えるためだけにこれほどの努力を強いられるのは納得がいかない。

ジョン・レノンがイマジンで歌ったように国境がない世界が来ればいいのにと思うが、それはまだまだ先の話だろう。アメリカや日本のようにどんどん入国審査が厳しくなっているのが現状だ。だが、日本のように移民の力を借りないと圧倒的に労働力が足りない国が、入国審査を厳しくしてどうするのだろうと思う。

外国人看護師、国家試験合格はわずか3人 日本語が壁

上記のように形だけ受け入れの姿勢を見せておき、内実日本語が出来なければ強制的に退去させる愚行を見るとがっかりしてしまう。251人のうち3名しか合格できないのは、試験自体に問題がある。そう思い、試験内容について調べてみると、下記記事を見つけた。

【主張】外国人看護師 落とすための試験やめよ

褥瘡(じょくそう)なんて漢字生まれてこの方初めて聞いた。お役人の人たちは、一体何がしたいのだろうか?いっそのこと英語の試験にして、日本人が英語を話すようにすればいい。

世界でも通用する会社や人材を育ているためには、こういう発想から変えていかなければどうにもならない。その先頭に立つべき国のあり方が、こんな状態だとお先真っ暗だが、もう国のやり方に見切りをつけて、楽天ユニクロのように民間の力で一気にグローバル化を進めるのもひとつの手なのかもしれない。
(英語公用語化の是非はともかく、やり方としては正しい気がしてきた)

「看護現場に混乱をもたらしかねない」として、外国人の受け入れに消極的だった厚生労働省の方々の国際感覚のなさはある意味、すごいと思う。その時点で、いかに「彼らに働きやすい環境を提供するか」などという発想はないことがよく分かる。

外国人=日本人以下の労働力という図式がいつまで経ってもお役人の頭を支配しているのだろう。そして、褥瘡(じょくそう)なんて問題を出して、答えられないと「やっぱり、彼らは使いものにならない」と切り捨てて、強制退去させる。

フィリピン人でも優秀な人はとことん優秀だし、日本人でもダメなやつはとことんダメだ。そんなシンプルなことがいつまで経っても分からない人たちに対して、とても失望している。JOYさんを始めとするワンズワードオンラインに所属する優秀な先生たちを通じて、そのような先入観を少しでも減らし、彼らの国際感覚が少しでも鋭敏なものになればと願っている。