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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

学習環境をいかに向上するか:外国語教育メディア学会から学んだこと

外国語教育メディア学会 の全国大会に参加してきた。参加するのは今年で4回目になる。語学教育の分野では数多くの学会があるが、そのなかでも一番先進的な学会ではないだろうか。(ちなみに会長は、ワンズワードオンラインに推薦文を書いてくださっている関西大学の竹内理先生が務めている。若くて非常に優秀な先生だ。日本の英語教育を背負って立つ男というのがもっぱらの評判だ)

たくさんの発表と講演を聞き、とても勉強になった。これからも機会あれば、このような学会に足を運び勉強していきたいと思っている。

なかでも印象的だったのは個人的にも親交のある先生の発表でGoogle Analyticsを使った研究だ。まずは授業の円環という理論があり、それは何かと言うと「予習、授業、復習」を含めた授業計画を教師側で行い、それを生徒に課すということだ。
(詳しくは竹内先生が書かれた記事をお読みください)

この授業外活動である予習、復習作業をすべてウェブ上で行うことにより、学習者それぞれの履歴をGoogle Analyticsを使って追跡し、彼らの学習時間、学習傾向、さらには学習者の関係性を研究するという内容だった。

特に興味をそそられたのは、学習間のネットワークを図で示すという試みだ。実際の授業で積極的に発言するA君は、いつもクラスで隣同士であるB君やC君に授業外でも積極的にコミュケーションを取っており、影響を及ぼしていることが図で示された。さらに授業で積極的ではないD君は、やはりそのような活発なネットワークの外におり、授業外でも消極的な姿勢であることが図で表現され、なるほどなと納得した。

ワンズワードオンラインでも生徒間のコミュケーションをいかに促進するかということが至上命題だと思っている。Google Analyticsを使えば、そのコミュケーションの密度と頻度を取ることは可能だが、問題となるとはどのようなものを通して、そのコミュケーションを取ってもらうかということだ。

大学や高校などと違いオンライン英会話スクールでは、先生と生徒間を繋ぐ運営会社が存在する。我々の役目は「より良い学習環境の構築」であり、うちの先生たちはレッスンそのものに打ち込める環境がある。

それこそ集団の質を上げる環境は整っているのだ。
(ワンズワードオンラインの場合は、非常に学習意欲の高い方々ばかりなので、さらなる質の向上が期待出来る)

これからの英語教育の専門家の方々の意見を取り入れ、積極的にコミュケーションを取り、学習環境をいかに向上していくかということを真剣に考えていきたい。

追記:言論プラットフォーム「アゴラ」に投稿したアップルに関する記事が掲載されました。

集団知よりも個人の力量が問われる時代へ