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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

ワンズワードにとって一番ミスマッチな人材とは:三人の新しい先生の紹介を兼ねて

この一年間で先生の採用プロセスは大きく変わった。以前の採用プロセスは下記の通りである。

1.書類選考

2.一次面接

3.英語のテスト

4.最終面接 →(担当、自分)

いわば、自分がOKを出した時点で正式採用だったので、100%確信を持てないと採用しなかった。だが、それでも採用した直後に少しおかしな行動を取ったり、インターネットの接続環境が異常に悪化したりする事態があった。このような理由から、採用プロセスを見直し、上記のプロセスに10人の生徒様によるモニターレッスンというものを付け加えた。

これが当たった。

正式採用の前に以前とは比較にならないほどの情報が集まり、最終的な結論が出し易くなった。また自分が100%の自信がなくても、とりあえずはモニターレッスンで様子を見ることが出来るので、最終面接でのプレッシャーもかなり軽くなった。(それでも落とす奴は落としますがね)

今回正式採用に至ったモニカ先生などは、以前の採用プロセスだと正式採用しなかったかもしれない。

ものすごくいい人であることは面接でも伝わってきたが、オンライン英会話スクールの経験もないし、それにひどく物静かな女性だと思ったので、「大丈夫か?」と思ってしまった。それでもBEEJAY先生がみっちり研修するし、とりあえずはチャンスを与えてみようと思い、モニターレッスンを行うことにした。

その結果、生徒様のレポート内容ははすこぶるよく、正式採用に至った。

例えば、今回モニカ先生と一緒に正式採用したアンジェリー先生などは、3秒で「こいつすげえ!」という何かを持っているので、採用する側も判断しやすい。

しかし、モニカ先生のようないぶし銀な味わいを持った先生は、とても判断に迷うところがある。そういった面を見るためにもモニターレッスンというのは非常に有効だ。元来、話好きとは言えないモニカ先生だが、レッスンではその人格を変貌させるあたり、頭の良さがよく分かる。

そして、今回もう一人正式採用したキャサリーン先生なども、そのスキルの高さはよく伝わってくるので、判断しやすい先生だった。

モニターレッスンの際に送られてくるレポートと、そのあとの先生たちの挙動は恐ろしく一致するので、どの先生がだいたいどのようなことを考え、どれくらい真剣にレッスンを行っているかよく分かる。(もちろん、不真面目な先生など一人もいないが、ちょっとしたアクシデントがあったときに対する行動でその先生のことがよく分かる)

つくづく人間ってやつは面白い。

ちなみにこのようなモニターレッスンを設けても、最終面接で落ちる人はどんな人かと言うと「優秀な人だが、自信過剰な人」だ。経験上、このような人たちが最も扱いにくく、また問題行動を起こしやすい。それにうちの生徒さんは本当に優秀な人たちが多いので、彼女たちも確かに優秀かもしれないが、生徒さんたちに比べると「井の中の蛙」感が強い。

それは生まれた環境に依ることが多いので、とても不公平かもしれない。だが、そのようなことを自覚していないからこそ、自信過剰になってしまう。そのような人たちが一番ワンズワードではミスマッチだと思っている。

「先生」というのは立場的に有利になりやすいので、自信過剰になっても仕方がないが、それでもそれはあくまで「英語」という特定の分野に限っての優秀さであって、人間的に優秀かどうかという目安にはならない。シンプルなことだが、意外と分かってない「先生」と言われる人種は多い。人は謙虚でいるあいだだけ、生産的になるのではないだろうか。下手に自信を持つとろくなことはない。

あらゆる過失は油断から生じる。そして、油断は自信から生じる。自分自身もこのことを肝に命じて、これからも継続していきたいと思っている。