Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

学習スタイルの違い:努力と惰性の狭間で

ノマドワーキング(働く場所を自由に選択する働き方)の特徴は、オフィスにも行かず、満員電車に乗って通勤する必要もないので、自分で使える時間が飛躍的に増える。それ自体はとても歓迎すべきことだが、時間を区切る要素が何もなくなるので、かなり気を付けないと、だらだらと時間を過ごしてしまう。

だから、ブエノスアイレスに来てから規則正しく時間を過ごそうと、ある程度自分で時間割を決めている。ただそれでも、日本にいるときと違い、打ち合わせや夜飲みに出かけることもないので、とても地味な生活を送っている。

何よりは今はスペイン語の勉強に時間と労力を取られており、それは今後も続くだろう。毎日90分レッスンを受けているが、それだけだとスピーキングを磨く時間が足りないので、週二回のレッスンは2時間にして、30分はフリートークの時間を今週から設けることにした。

(以前まではレッスンはすべて英語で受講していたが最近はすべてスペイン語になりつつあり、また英語で意思疎通を図ると「スペイン語で!」と怒られるので、レッスン時間増加についての申し出も、ちゃんと伝えるのすごく苦労した)

「人から言われなくても努力するような立派な人間」になりたいとは心がけているが、つい最低限の努力で済ませようと思うので、なるべく意図的に自分に負荷をかけるようにしている。これでもまだまだ足りないので、次は自分をどうやって追い込もうかと考えている。

人はそれぞれ自分に合った学習スタイルがある。

ガードナーの多元的知能とアメリカの公教育

ガードナーによると、「ほとんどの人が八つの知能のいくらかずつ持っているが、優れているのは二つか三つだけである」ということだ。

そして動機には二種類ある。

●外発的動機付け:課題の外側から与えられる場合。

●自発的動機付け:課題そのものが本質的に興味深く、楽しめるために課題から刺激を受け、最後までやり通したくなるような場合。

たとえば、ユニクロ楽天の社員にように英語を公用語すると言われて英語を勉強している人たちは、外発的動機付けにより英語を勉強していると言える。このタイプは私見だが、男性に多いように思える。一方、女性の場合は知的好奇心などから英語を始める人たちが圧倒的に多いので、自発的動機付けにより英語を学習している人たちが多いという印象を受ける。

これを自分に当てはめると、スペイン語も英語も完全に「自発的動機付け」による。ブエノスアイレスに住むだけなら、英語で事足りるが、ここに住んでいる人たちの中に溶け込もうとすると、スペイン語は必須だ。

ただ自発的動機にしろ、外発的動機にしろ、相互に補完しあう関係をいかに築くかがより重要だ。例えば、会社に言われて英語を勉強する羽目になってしまっても「嫌々英語を勉強する」のと、「よし、どうせなら好きな洋画を字幕なしでも見れるくらいになろうじゃないか!」などと前向きに取り組む場合ではその成果には著しい差が出ることは容易に想像出来る。

ようはいかに自分自身というものを自覚し、それにあった学習環境を構築し、「より楽しく学習できる環境」を築きあげるかだ。ただだらだらと自分にノルマを課して学習しても楽しくないし、長続きはしない。

努力と惰性の狭間でうまいバランスを見つけて、粛々とこれからも学習していきたい。