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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

生きたいように生きればいいのではと:タンゴに見る自由度

日本はすでに仕事も始まり、通常営業かと思うが、ここアルゼンチンは1月はバカンスの月なので、みなさん休業中だ。マテアス先生もウルグアイに行ってしまい、テニスのコーチにいたっても、ヨーロッパでバカンスを満喫している。まわりの友人たちもNYに行ったり、ヨーロッパに行ったりと忙しい。

インフレは今年は30%を超えるのではと噂され、ドルは公式レートでは1ドル5ペソくらいだが、闇レートでは7ペソを超えてしまった。(ちなみに闇レートと言っては聞こえは悪いが、ブエノスアイレスに住んでいる外国人はみんなこのレートで換金します)

生活用品もミネラルウォーターなどは1年半前に来た当時に比べ2倍も高くなり、インフレの脅威を日々感じている。

それでも好き好んでこの国に住んでいるものとしては、仕方がないと諦めの境地だ。そのかわり、日々新しい文化に触れられるし、アルゼンチン人や外国人と混じりながら、生活するのはそれなりに楽しい。

特に日本だと「付き合い」は酒が絡みがちだが、ここアルゼンチンの人たちはそれほど飲まず、一杯二杯で満足してしまう人も多い。(もちろん、人によりますが・・・ただ公衆の面前で酔っらいを見る機会は日本ほど多くないのは事実です)

またタンゴを踊りにミロンガに行こうものならば、ガチで踊りに来る人が多く、深夜2時にカプチーノを飲んでいるおっさんがちらほら見受けられる。

最近、タンゴのクラスで51歳のアルゼンチン人のおっさんと親しくなり、二人でミロンガに行くようになった。彼に「日本にいた頃と違う一番の生活の変化は?」と訊かれて、思い浮かんだのはたぶんこのことだ。

また老人たちはこの街ではとても楽しそうに生活している。家族、友達を大事にする文化だから、人と人との距離がそれだけ近いから、年を取っても彼らに囲まれて楽しそうにしている。

日本だと30代、40代、50代、それに60代と勝手にカテゴライズされ、それぞれの年代で期待されている役割を多かれ少なかれ演じる必要がある。60代のおっさんが20代の若い女の子とタンゴを踊るなんて不謹慎だと思うかもしれないが、ここブエノスアイレスではよく見る日常の風景だ。

「社会的な役割を果たす」とは聞こえはいいが、人はまず自分の役目を果たす必要がある。人それぞれやりたいことも異なり、やり方も違う。そういう表面的なこと、ささいなことでとやかく言う人が多いから、閉塞感がある社会が生まれてしまうのだろう。

人はやりたいことをやりたいようにやり、自分に合ったやり方で行えばいい。自分自身、傍から見るとめちゃくちゃだろうけど、自分なりにきちんと筋を通して生きているつもりではある。それに最終的にきちんと結果が出れば、それはそれでいいのではと軽く考えている。

インフレ・・・・どうにかなんないのかなあ。