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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

ブエノスアイレスへの旅:ラテンの経済について考える

ついに11月24日にブエノスアイレスに向うことにした。

当初は片道切符を買い、ブエノスアイレスに2ヶ月いたあとは、そのまま日本に一時帰国する予定だった。しかし、メキシコシティからブエノスアイレスまでの片道切符と往復切符が同じ値段だったので、往復切符を購入して一度メキシコシティに戻ってから日本に行くことにした。

慌ててチケットを買ったのは、メキシコ人の友人アビマエルがブエノスアイレスに来たいと言っており、あろうかと自分よりも先にブエノスアイレス行きのチケットを買ったので、自分も慌ててその日に購入した。

12月、1月はブエノスアイレスは真夏なので、今から楽しみだ。ここメキシコシティは年中気温が20度程度なので、変わり映えしないが、ブエノスアイレスはきちんと四季があるので、それだけでテンションは上がる。

だが、年25%のインフレ、それに治安など抱える問題は多いので、そのことを考えると憂鬱にはなる。また1月からは人々はバカンスなので、毎年12月はその前に問題を処理したいのか、様々な問題が持ち上がり、政治も一年で一番不安定になる時期と言われている。

政治や経済などの問題は日本にいると、それほど注意を払わなくても、なんの心配もなく暮らしていけるが、アルゼンチンではマストな情報なので、常にアンテナを張っておかないといけない。

アルゼンチンに2年も過ごすと、どこの国でも生きていけるような気がするのは自分だけだろうか?そのために自分はきっとアルゼンチンに行ったのだろうと今では自分を納得させるようにしている。

日本に一時帰国したあとの予定は未定だが、ここメキシコで進行中のプロジェクトがいくつかあるので、またメキシコシティに戻ってくる予定だ。この国には可能性を感じる。それだけでもそこにいる価値がある。アルゼンチンにいたときは、「この国では絶対にビジネスはしたくない」と思ったものだが、メキシコにいると「どうやってこの国でビジネスをするか」という思考回路になる。

数年前から日本では「アジアが熱い!」とインドネシア、フィリピン、シンガポールベトナムなどに進出する企業が相次いだが、その理由はよく分かる。日本以外にはその場所にいるだけで、チャンスを掴むことが出来る国があるからだ。

以前、ブエノスアイレスのとある中国系レストランで食事をしているとき、アルゼンチン人の友人が「この店、けっこう流行っているだろ。この店のオーナーは中国人だけど、アルゼンチン人だったらこんなに安い値段にしないで価格を倍にして、それで客が半分に減っても仕事も半分に減って、それでも売上が同じだから、そのほうが得だと考えるんだ」と何か自慢気に言われたことがある。

アルゼンチンの高いインフレ率のわけの一端を知った気がした。

経済は競争によって伸びる。他社との差別化をはかり、価格を出来るだけ抑えて、なんとかほかよりも抜きん出ようとすることが経済を活性化させるわけだ。そんなシンプルな原理がまだまだない国はけっこう多い。

メキシコにはそのような経済のダイナミズムを感じるし、それが将来性を感じる要因になっている。一国の経済発展はいかに中流層を増やすかということにかかっている。その最も成功した例が日本かもしれない。(今はそれがだんだんと崩れてきてはいるが、まだまだ世界から見れば、日本の中流層はお金持ちだ)

自由の代償:アルゼンチンという国の売買について

以前、アゴラに上記記事を書いたが、この問題はまだまだ尾を引いており、デフォルトの危機も高まっている。(詳しくはこちらの記事で)

アメリカも10月17日までに問題が解決しないとデフォルトに陥るが・・・・自国の問題にきっちり対処してアルゼンチンのことはほっておいて欲しいというのがアルゼンチン人の本音だろう。

色々と考えると不安は募るが、とりあえずはまだ二ヶ月近くもメキシコシティで暮らす予定なので、ここでの生活基盤をしっかりと作り、不測の事態に備えたいと思っている。

(なんの関連もないですが、Spotifyでたまたま流れきたので、貼っておきます。自分がイギリス留学時に全映で大ヒットした曲です)