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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

恒常的な真理と相対的な真理との狭間で:スペイン語の真実

スペイン語は本当に面白い言語だなと思うときがある。

例えば、今日はスタバに行っていつものように仕事をしていたら、お客さんが店員さんに「Wifiのパスワード教えてください」と訊いていた。

すると、店員さんは「Es abierta.(意訳すると、パスワードかかっていません)」と答えた。で、ふと「Abierta(英語でいうと、OPEN。でもスペイン語は名詞にも性別があるので、この場合は女性名詞が主語だったので、Abiertaとなった)」にかかる名詞は、Wifiのことかと思ったので、Wifiは男性名詞のはずだからどうして女性名詞となったのだろうと思った。

そして、次に「Es(エス)」はどうして、「Estar(エスタール)」の変形であるEstáではないのかと疑問に思った。

英語で言う、「Be動詞(Isなど)」はスペイン語では恒常的な状態を表す場合の「Ser」と一時的な状態の場合を指す「Estar」のふたつがある。

哲学的にいうと、恒常的な真理を表す場合は、「Ser」を使い、相対的な真理、あるいは一過性の状態の指す場合は、「Estar」を使うわけだ。

例えば自分は日本人ですの場合は、当然恒常的な状態だから、「Ser」を使い、レストランに人が一杯いるというときは一時的な状態なので、「Estar」を使う。

スペイン語を勉強したことがない人は、もうこの時点でお手上げだと思う。名詞に性別があるという時点で混乱するし、英語でよく使う「IS、ARE」も恒常的な状態と一時的な状態で使い分けが出来ないとダメなわけだ。

まずお店の人が、「Está abierta(パスワードがかかっていない)」と言っていれば、意味は同じだが含意するところは「以前はパスワードがかかっていたけど、今は一時的に問題があって今はかかっていない」ということになる。そして、お店の人は「Es abierta 」と「Ser(恒常的な状態を表すBe動詞)」を実際には使ったので、これが含意するところは、「私が知っている限りではずっとWifiのパスワードはかかっていない」ということになる。

そして、店員さんが「Abierta」と言ったのは当然Wifiを指すのではなく、「Contraseña(スペイン語でパスワード。ちなみにアルゼンチンではClave(パスワード)のほうが一般的」が女性名詞だから、「Abierta」と言ったわけだ。よくよく考えれば当然のことだが、特に意識せずに人の話を聞きかじった程度では、なかなか判断が難しい場合がある。

本当にスペイン語は実際に日々使わないと、上達出来ない言語だなと痛感した。基本的なルールはあるが、人々が実際にはどのような言い回しで、どのように言っているか聞いていないと、正しい言い回しは習得出来ない。

英語でもスペイン語でも、そして日本語でも日々人々の言い回しは変わっていく。何も変わらないものなどこの世の中には存在しない。そういう意味ではあらゆる真理は相対的なものと言えるかもしれない。

という言い訳は、スペイン語を話すときは通用しないけど・・・・

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(世界一周というか、たぶん30年くらいかけて、世界ふらりとゆっくり周るのが理想かなと・・・・)