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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

グローバリゼーションという魔力について

久しぶりに先進諸国での生活を満喫している。 みんな待ち合わせの時間ぴったりには来るし、予定が突如変更されることもない。

インターネットは快適に繋がり、あらゆる交通機関は定刻通りに動く。

そして、食べるものすべてがおいしい。

kaiseki (京都の<a href="http://tabelog.com/kyoto/A2602/A260202/26018344/"target=blank">福松</a>というところです。お薦めです)

快適だ。

先進諸国に生まれたことを本当に感謝しないといけない。 ただ発展途上国に住んでいると、グローバリゼーションというのを肌身に感じる。

グローバリゼーションとは、一言で言うと、弱肉強食の世界だ。 もっと詳しく言うと、「弱者が圧倒的に多い弱肉強食の世界」だ。

メキシコなどではアメリカの企業がどんどんと進出して、土地を買い占め、「先行者利益」を享受している。世界中の国々で中流階級がなくなり、富裕層と貧民層の二極化される。

今までの先進諸国はみんなが少しづつ豊かになることは出来たが、これから発展途上国から先進諸国になる国々では、金持ちはもっと金持ちになれるが、貧しい人はずっと貧しいままだろう。

日本は「平等意識」が高いので、なんとかいまだにごまかしているが、世界の至るところで二極化は進み、今後それがどんどんと加速されていく。

中流階級の仕事の多くはミドルマネージメントに属しているが、そんな仕事は未来では存在しない。資本家になるか、労働者になるか、その2つに1つだ。

資本家は金を出して労働者を雇い、労働者はテクノロジーの進化により、仕事の単価がどんどん下がってくる。例えばプログラマーなどは以前では「手に職」を持った人たちだったが、単純なコードならばインドやパキスタンプログラマーを雇えば済むので、それほどの価値はなくなってしまった。

アメリカでは税理士の仕事が以前の3,4割減となり、それらの仕事はすべて発展途上国の労働者へと流れているという。

今まで特権階級だった人たちの仕事がテクノロジーの進化により、労働者の仕事へと変わってきているわけだ。

グローバリゼーションやテクノロジーの進化はなにかしら歓迎すべきことだと人々は誤解しているが、それらはすべて彼らの仕事を将来的に奪う可能性があるものであることを自覚したほうがいい。

自分の仕事がなくなる危険性についていつも自覚的ではないと、これから先は戦っていけない。そして、その限られた時間のなかで、最大限の利益を享受出来るように色々と手を打っていくしかない。

あらゆる情報はグーグルが教えてくれるかもしれない。 だが、経験に裏打ちされた情報しか今後は役に立たない。

それは自らが戦い、勝ち取っていくものだ。 そして、勝者はそのような情報を持ったものたちで占められ、そのような情報とは無縁な圧倒的多数は労働者となる。

まったくいやな世の中になったものだ。 資本を持たない自分のような中小企業の経営者は、知略と謀略を駆使して、生き残りをはかるしか道はない。

ただそれでも戦っていけることを示していきたいとは思っている。 世界には働いている時間よりも踊っている時間のほうが長い経営者の1人や2人いたほうが、世界はより面白くなるはずだ。

ほんと、まったく嫌な世の中になったものだ。