老化は病気だ。
だから、治すことができる。
まず、老化を病気として捉えたことはなかったので、老化研究の権威であるデビット・シンクレア(ハーバード大学教授)のライフスパンはかなり衝撃的な内容だった。
まず老化が起こるメカニズムは下記の通りだ。
細胞の分裂過程において、重要な情報の1つはDNAだと言われています。DNAを構成する基本単位はアデニン、グアニン、シトシン、チミンと呼ばれるデジタル情報です。
細胞の性質を決めるもう一つの重要な要素は、エピゲノムと呼ばれるアナログ情報です。エピゲノムは、分裂した細胞が皮膚細胞になるのか、脳細胞になるのかという重要な機能分化を指令します。
そして、細胞を老化させるのは、エピゲノムの劣化に伴う情報の喪失です。老化は1つの疾患、つまりは病気だといいます。私たちはエピゲノムの劣化を修復すれば、若返ることができると著者は言い切ります。
がんや心臓病などのほとんどの慢性疾患は、年齢が高くなるにつれ指数関数的に発症確率が高くなる傾向があります。そのため、高齢でなりやすいある1つの病気の治療法が見つかったとしても、他の病気にかかるリスクが高いままなので、寿命はほとんど変わりません。死因になりやすい疾患の最大の源は「老化」そのものなのです。
確かに、あらゆる病気は老化を起因にしていると過言ではない。それを取り除くことができれば健康寿命は一気に伸びて、それこそピンピンコロリと元気なままある日、死を迎えることができる。作者は健康のまま120歳まで生きる世の中に近い将来なると断言している。
またその鍵を握るのが、老化細胞だ。
老化細胞(ゾンビ細胞)とは、細胞分裂で増えることを永久にやめてしまった細胞だ。さらにたちが悪いことに無くなることもなくずっといすわり続け、また周囲の細胞も同じようにゾンビ化させるという厄介なシロモノだ。
(本文はこちらから。)
本書では、老化細胞を死滅させることができる薬として、「セノリティクス」が取り上げられている。
しかし、これはもしかしたらCS60でも死滅させることができるのではないだろうか?
東京大学などでもCS60の臨床研究をしているということだが、もしこのことが立証できたら世界は変わるかもしれない。
CS60はあらゆる疾患に効くと謳っているが、その理由はゾンビキラーとして機能しているのかもしれない。まだもちろん推測の域を出ないが、今まで個人的には一番しっくりくる論理的な説明だ。
西村先生は常日頃から、「CS60の仕組みは現代の科学では解明できない」と仰っているが、ここはひとつ作者であるデビットさんに仕組みの解明を頼んでみても良いかもしれない・・・・東大の先生が興味を持っているのだから、ハーバード大学でもいけるのでは密かに期待している。
(本を読むのが面倒臭い人は上記動画をどうぞ。)