Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

旅、そして続く。

「知恵があるとされる者が、必ずしも本物の知恵があるわけではない。知らないことを自覚している自分の方が彼らよりは知恵がある。」

ソクラテス

 

ソクラテスの言葉を引用するまでもないが、日本人であるならば、「この世でいちばんの知恵者は自分である。」と思っている人はいないと思う。

 

それが、ラテンアメリカの世界になるとちらほらと出てきて、アルゼンチンまで来ると、自分自身が「無知で傲慢」である可能性すら感じていない人がとても多い。ポーランドでとあるアルゼンチンタンゴダンサーのワークショップに参加して、そう思った。

 

もはや、笑ってしまうくらい役に立たないワークショップなのだが、それでも世界的には有名という・・・・本当にもっとまともな人間がきっちり「タンゴを教える」ということをして欲しいと思った。

 

人に何かを教えるときは全体の設計とそれに対する準備が必要だし、教えた生徒たちがある程度、それらを再現できるのが望ましい。英語すら満足に話せず世界ツアーをしている彼らはある意味すごいとは思う。しかし、どうせタンゴで使う言葉なんて簡素な英語なのだから、丸暗記すればどうにかなるのだが・・・・それすらもしない。

 

彼らのパフォーマンスもとても評判悪く、教えることも踊ることもできないのになぜ世界的に人気があるのか謎すぎる。

 

 

youtu.be

それに引き換え最終日にショウをしたペアはさすがだと思った。これぞプロだなと思わせるキレキレの動きで観客を魅了していた。半端ない鍛え方をしているのが伝わってくる。

そんなこんなでワークショップを取るのは諦めて、観光をすることにした。ウォッカテイスティングをしたり街を散策したりクラクフを満喫することが出来たので、ケガの功名というやつかもしれない。

 

今年は香港から始まり、上海、台北、韓国と旅歩いたが、やはりアジアよりもヨーロッパの方が開放的で楽しい。

 

ヨーロッパの人たちは、「一人一人は違って当たり前だし、人間は基本的には愚かな生き物である。」と根底には割り切った考えがあるのかもしれない。それによって人への評価は加点式となるが、アジア圏は「お互いへの共通理解が前提となる減点方式」となる国々が多い。(もちろん、タイやフィリピンなど全く当てはまらない国々もある。)

 

少なくても東アジアである日本、韓国、中国あたりはその感が強い。

ただどこに行くにしろ、旅はやはりいいものだ。

色々な人との出会いもあり、気づきもたくさんある。今年と来年の初頭ぐらいまでは旅を続けていきたい。そして、また新たな地平線も見続けていくつもりだ。

 

 

ポーランドの古都クラクフにて。

ポーランドの古都クラクフまで東京からだと20時間かかる。だからか、ミロンガで会う人たちに「わざわざ日本からこのフェスティバルのために来たのか?」と訊かれて、驚かれる。

 

しかし、日本からブエノスアイレスまで40時間程度かかって、地球の裏側まで気軽にタンゴを踊りに行っている身としては、そこまでの努力を要した感じはしない。

クラクフはいいところだし、ブエノスアイレスに比べると治安もいい。

 

ミロンガからの帰りがけにアメリカ人の男性に声をかけられ、一緒に帰路についた。彼は半年はブエノスアイレスに住み、残りの半年はアジアや各国を旅しているという。ブエノスアイレスに住んでいるのは、純粋にタンゴのためだけにらしい。

 

自分よりも上をいくタンゴ馬鹿だなと思う。アルゼンチンは大統領が変わって経済は混乱し、貧困率も60%近くになっている。

jp.reuters.com

そんな国に行くよりは、治安のいいポーランドで楽しくタンゴを踊るのも悪くはない。

ブエノスアイレスでヒトっ子一人もいない路地を歩くのは恐怖でしかないが、クラクフは至って平和だ。

 

今年の5月に行ったチューリッヒよりも人々もフレンドリーで親しみが持てる。

keepmyword.hatenablog.com

 

個人的にはアジアの国々よりもヨーロッパでタンゴを踊る方が気楽だ。英語が通じるのでコミュニケーションには不自由しないし、外部の人間に対してもより開放的な気がする。

ポーランド人と踊るとたいていの場合「ポーランドを楽しんでね!」と声をかけられるが、アジアの国々であまりそんな風に言われた経験はない。

 

ふと、またパンデミックが来たら、気軽に海外には来れなくなるなと思った。多くの国ではパンデミックの頃は、当然ミロンガ禁止だったらしいが、日本の場合はマスク着用でちゃっかり開催されていた。

 

タンゴは、これ以上フィジカル的に近く接せないほど密接に踊るし、なんなら汗なども付着してしまうが、マスク着用でお咎めなしという・・・・緩いんだがなんだかよくわからない国ではある。

 

ある意味日本は、究極のダブルスタンダードの国なのかもしれない。

そんな徒然ないことを考えながら、ヨーロッパ人やアメリカ人と混ざってタンゴを楽しみたい。

 

ポーランド、ワルシャワ空港にて。

今、ポーランドのワルシャワ空港にいる。

昨日の夜11時に成田発、ワルシャワ着朝5時半で、クラクフへの乗り継ぎを待っている次第だ。

 

www.quieroverte.com.pl

 

理由はいつものようにタンゴフェスティバルに参加するためだ。クラクフはポーランドの京都と言われる古都なので、とても楽しみだ。待ち時間が5時間もあるので、暇を持て余してしまっているのでブログでも書こうかとパソコンを開いている。

 

ポーランドは初めてなので、色々と楽しみだ。1週間程度しかいないので、できることは限られているし、ワークショップにも参加するので観光する時間の確保も難しい。ただ素晴らしい街並みを堪能することはできるだろう。

 

食事の面では心配だったが、昨日のお客様がクラクフにいったことがあり、スープがとても美味しいと聞いて安心はした。しかし、念には念を入れて自炊道具はひと通り持ってきてはいる。

 

 

成田空港では景気付けにうなぎを食べた。

 

まだ旅を始めた若かりし頃は、未知の国の未知の料理に心が躍った。しかし、70カ国以上旅すると、日本よりも美味しい国が存在しないことに気づいてしまった。日本人のグルメ偏差値が70だとすると、アルゼンチンなどは30、フランスやイタリアでも55ぐらいで、中国、台湾でようやく60ぐらいだろう。アジアでもフィリピンなどは30ぐらいだし、タイ、ベトナムでも50ぐらいな感じだ。

 

世界中の人々が日本を訪れて、日本食を絶賛するのももはや当たり前だとは思う。

 

そして、日本の素晴らしさは自国の料理だけではなく、日本で食べるインド料理、タイ料理、イタリア料理、フランス料理も絶品ということだろう。そんなところは世界中探してもどこにもない。

 

こう見えても昔は日本のことが嫌いだった。

同調圧力が強いし、「他の人間と違う」ということがものすごくマイナスに作用する国だからだ。そういうわけもあって、目立たないように生きてきたつもりだが、身長が192cmもあるとなかなか難しいこともある。しかし、海外に住んで色々な意味で弾けると、もはや何も気にならなくなった。

 

そして、純粋に国として評価すると、やはり日本は住みやすい国だと思う。イギリス、メキシコ、アルゼンチンと住んでみたが、また住みたいかというと躊躇してしまう。

 

もはや施術すらもリモートで出来るようになってしまったので、住む国も自由に選べることは選べる。それでもやはりベースは日本で、時々海外が今はいいとは思っている。

 

今回の旅ではどのような出会いが待っているか今から楽しみだ。

 

 

とある黒歴史:リモート始めました

これは完全な自分史の中では黒歴史な話だ。

20代の頃、ロンドンから帰国してまだフラフラしていた頃だ。カメラマンとしてはまだ全然稼げず、ただ時間だけは持て余していた。

 

20代半ばだったし、若さにも溢れていたが、そのエネルギーも持て余していた。

だからといったわけではないが、ある整体の先生の講習会に行くようになった。その整体の先生は、最初は普通の整体だったが、あっという間に「触らず」治すようになり、さらに遠隔でも治すという技を持っていた。

 

自分自身もロンドンに住んでいた頃、腰痛を治してもらったことがあるので、実体験としてその凄さを味わっていた。

 

では、なぜ黒歴史なのかというと、その先生は「エネルギー原理主義者」で、とにかく人間というものは見た目と、エネルギー的に見た時とは真逆な時が多いと説いた。

 

要は「聖人」のように見える人もエネルギー的には「極悪人」であることが多いので、気をつけろということだ。

 

その講習会は当初は20人ほどいたが、半年過ぎた頃にはもう2、3人しか残らなかった。かくいう自分は最後に残った数人の一人だ。

 

とにかく拘束時間が長く夜中までかけることもあった。またほぼ毎日召集されて、仕事がある人は早々にリタイアしていった。

 

さらにやたらと勘と直感が鋭い先生はこちらの考えていることがお見通しなこともあり、気が抜けない。また講習会の内容も、「ガソリンを全身で浴びる」「ニンニクを死ぬほど食う」などととんでもないものばかりだ。(いわく、そうしてエネルギーを生成するとのことだが・・・・怪しい)

 

ただ先生の力は本物ではあった。

あるとき終電を逃した自分は渋谷のとあるクラブに行って夜を明かした。そして何食わぬ顔で翌日の講習会に出席すると、開口一番「せっかく作ったエネルギーが台無しになっている!」と怒られた。

 

ホンモノ、怖い!」と思った次第だ。

 

カップルで講習会に参加していた人たちにはエネルギー的に見て、「相性最悪だから、別れろ!」と言ったり、とにかく無茶苦茶だった。そんなわけで次々と人が離れていった。自分の場合、知的好奇心が強く、乗り掛かった船だったので最後まで見てやろうと思っていたので長く続いた。

 

そのおかげか当時から人を治すことはできるようになり、遠隔でも施術できる力を身につけた。だが、別にそれを職業にするつもりなど毛頭なく、CS60に出会うまでは封印していた。(その間は家族や知人などに施術する程度だった。)

 

だからCS60を使って能力が開花したわけではなく、元々いわゆるヒーラーだったのが、道具を持っただけの話だった。あの先生の地獄の講習会に比べれば、なんのこともない道具だったが、いいきっかけを与えてくれたのは事実だ。

 

ja.wikipedia.org

 

最近、このスティーブン・キング原作の「ドリームキャッチャー」という映画を思い出す。全てはとある目的のために準備されたことで、必要な経験だったという話だが、あの頃は手探りだったのが、今では確実に効果を出せるような施術にはなっている。

 

とまあ前置きが長くなったが、ひっそりと遠隔施術をリリースした。

 

www.karadanaoru.com

 

ホームページには載せてないしメルマガとこのブログのみの告知だ。そして昨日2件の施術を行なった。

 

施術前:

 

松岡様先日は有難うございました。母の写真をお送り致します。現在の症状は、3つあります。

1.右足の神経痛のような痛み定期的に歩けなくなるくらい痛みがあるようです。右足ふくらはぎの外側から太ももの裏側あたりまでが痛むそうです。

 

2.痒み背中、足を中心に痒みが酷くあまりに痒いため、かき壊してかさぶたが沢山あります医者ではアレルギーと言われています。

 

3.気持ち悪さ、むかつき、高血圧定期的にくるようで、むかつきがあるとき血圧が高くなっているようです1か月程前に、風邪をひいてそれが治った頃から始まりました。原因は不明です。以上となります。何卒、宜しくお願い致します。

 

施術後:

松岡様お世話になります。

今のところ3つの症状ともおさまっています。

どれも大丈夫だと言っています。

今後、この良い状態が続いてくれればと思います。いろいろと有難う御座いました。

 

もう一つの施術はぎっくり腰だったが、痛みは取れて仕事に支障がないまでは回復した。ただ、こちらの方がかなり手間取った。理由は今後、自分の中で研究していくしかない。

 

何がきっかけで人生変わるかわからないが、20代のあのとんでもない講習会に出ておいたのが、今につながっていることは事実だ。

 

若いときはなんでも手を出してみるものかもしれない・・・・多分。

 

 

板室温泉「幸乃湯」にて:湧き水と蕎麦に目覚める

栃木にある板室温泉は以前行ったことがあったが、それほど強い印象を覚えなかった。しかし、今回幸乃湯という温泉宿を見つけて、ここは面白そうだと思った。

 

www.satinoyu-onsen.info

Googleの口コミを見ると、打たせ湯があり、また完全源泉掛け流しで泉質も良いと評判も良かった。(加温、加水なし、消毒なし。ちなみに幸乃湯は飲泉可能という徹底ぶり。)

 

打たせ湯も確かにすごかったが、一番びっくりしたのは、その水の美しさだ。ここまで無色透明で、澄んだ水の温泉は初めてかもしれない。

 

あらゆる全ての温泉は本来は無色透明で、それが空気に触れることにより白濁したり茶色に濁ったり、または黒に変色する。しかし、幸乃湯の温泉は、純度100%の無色透明で、とても美しい。

 

ふと、「こんなに素晴らしい温泉が沸いているのであれば、近くに美味しい湧き水もあるのでは?」という推測のもとGoogleで探してみたら、そこから1.5キロの土地にある湧き水を見つけた。

 

常備している携帯用水タンクに30リットル分の水を汲み満足した。ただ、ここでまたふと、「こんなに素晴らしい水があるのならば、美味しい蕎麦屋があるはず!」と思い立ち、近くの蕎麦屋へと車を走らせた。

全て個室で目の前に滝があり、さらに渓流が流れている最高のロケーションの蕎麦屋だった。行き当たりばったりで見つけた蕎麦屋だったが、最高のチョイスだ。

 

(人生を満喫するおっさんたち・・・・)

 

今回の日帰りの旅で発見した黄金の方程式は、「素晴らしい温泉がある近くには、素晴らしい湧き水が湧いており、さらにその水を使った素晴らしい蕎麦屋がある。」というフェルマーも真っ青な素晴らしい方程式だ。

 

この方程式を発見するために人生50年ほど費やしたが、価値ある発見ではないだろうか?

 

しかしながら、日本という国にはまだ未知の素晴らしい温泉が星の数ほどあり、行っても行ってもキリがない。ただ、今回の旅で「湧き水と蕎麦」というミッションが加わったので、これからの温泉旅行も楽しみでしょうがない。

Fukushima、その後:大内宿、猪苗代湖、日中温泉ゆもとやについて

昨日は旅館をチェックアウトしてから、江戸時代からの街並みが残る大内宿を訪れた。

 

お盆の頃は大渋滞を引き起こすほどの観光地だけあって、平日なのにすごい人だった。また、それだけの人たちが訪れるのには理由があり、観光地としてはとても魅力的な土地でもあった。

 

茅葺き屋根の街並みは確かに美しかったし、村全体に自分たちの土地に対しての誇りのようなものが感じられた。

 

そのあとは、少し遠回りになるが旅館に早く着いてもやることがないので、猪苗代湖まで足を延ばした。

 

猪苗代湖に着くまでには、かなり天気が崩れたが、それはそれで幻想的な風景となった。ただ、猪苗代湖にある志田浜の施設はすでに廃業をしているところが多く、かなり寂れた場所だった。

 

かっては多くの観光客に賑わったのだろうなと感じたし、それだけの魅力もある、とても素晴らしい湖だ。

 

福島の観光地に色々と行ってみて気づくのは、外国人観光客の少なさだ。311の影響をものすごく感じる。先月行った山梨の西山温泉慶雲館では、多くの外国人が宿泊していたが、福島の旅館では皆無だ。

 

keepmyword.hatenablog.com

 

そして今回、お世話になったのは日中温泉 ゆもとやさんだ。

 

www.aizu-yumotoya.com

 

こちらもたまたま「日本秘湯を守る会」の旅館であり、ダムの麓に位置する世にも奇妙な旅館だ。大丸あすなろ荘よりも秘湯感は少なく、源泉もぬる湯で入りやすい。宿も手入れが行き届いており、とても好感が持てる。(ちなみに大丸あすなろ荘の源泉は52度くらいとかなり高温で、夏はきつい。)

 

露天風呂にある寝湯と大きな丸型のお風呂が源泉掛け流しで、内湯は温泉ではなく循環式のお風呂とのことだ。

 

夏はこれぐらいのぬる湯が最適だと思い、ゆっくりと温泉に浸かり、リラックスした。

 

 

食事もしっかりとした食事だったが、少し量が多かった。これは旅館あるあるなので、仕方がない。ちなみに妻に「今まで行って一番良かった温泉宿は?」と聞いてみた。

 

すると、しばらくしたら、「日光のリッツカールトン」という無情な答えが返ってきた。以前、クレジットカードのポイントで無料宿泊したのだが、確かに部屋や施設、ホスピタリティは素晴らしいものがあった。(温泉自体は源泉を引いてはいるが、おそらく循環式だと思う。)

 

結局、温泉に浸かっている時間よりは、部屋で過ごす時間の方が長いので、そこでいかに過ごせるかが問われる。そういう意味では、「本物の源泉掛け流し」にこだわっている宿は、一般的にはそれだけではコンテンツとしては弱いのかもしれない。

 

日本には素晴らしい旅館が掃いて捨てるほどある。しかし、人口自体どんどん少なくなる中、これから生き残るには「いかに外国人観光客を惹き入れるか?」が問われている。

 

一部の旅館や施設は外国人の誘致には成功はしているが、それはたまたまにしか過ぎないように思う。

 

また従業員の確保も死活問題になっている。あすなろ荘もゆもとやも部屋数はあるが、全室稼働するほどの従業員がおらず、一部閉鎖されているのが現状だ。

 

そして、Fukushimaの現状は深刻だ。

311から10年以上経っても外国人客が戻ってこないのであれば、今後よほどの施策を打たないと将来も危うい。福島には素晴らしい温泉がたくさんあり、魅力的な観光地もたくさんあるし、それに水、湖、山、海まで揃っている。

 

このまま廃れていくには勿体無い土地だと思う。

自分自身でも何かできることはないかと考えていきたい。世界中を旅したが、日本の地方よりも魅力的な土地はなかった。せめて、そのことだけでも広めていければと願っている。

 

夏休み1日目:福島「大丸あすなろ荘」について

夏休みということで、福島に来ている。

福島は母方の祖母が福島の出身で、子供の頃家族と来て以来だ。

 

www.hitou.or.jp

 

奇しくも「日本秘湯を守る会」の会長さんが運営する「大丸あすなろ荘」に宿泊している。

 

www.motoyudaimaruasunarosou.com

 

素晴らしい源泉掛け流しを見つけるリソースとして、以前紹介した「究極の源泉宿73」や、「源泉掛け流し温泉マップ」、さらには「純温泉協会」などがある。

 

それぞれが定める「源泉掛け流し」の定義も違い、自分としては加水加温なし、消毒なしで掛け流している温泉がいい。(ちなみに源泉掛け流しと謳っても、循環式であることもあるので要注意だ。)

 

それぞれの情報をうまく統合して、簡単に「本物の源泉掛け流し」が見つかるサイトなどあれば、便利だとは思う。

 

こちらの大丸あすなろ荘は、もちろん自分が求める本物の源泉掛け流しだ。

男湯は渓流のすぐそばに温泉があり、熱湯とぬる湯も用意されており、完璧だ。夏は虫がすごいがまだ許容範囲内ではある。

 

更衣室は掘立小屋に近いが、そこはまあ気にすることもない。

 

奥がぬるま湯になっており、ここは人が2、3人入れば満員という感じだが、常に一人で独占できた。

 

目の前が渓流とは、とても風情があって素晴らしい。ただ真夏でも夜は結構冷えるので、来れるのは秋までかもしれない。真冬はチェーンを履かせないと車では無理だろう。

 

そして、一番のウリである「自噴泉岩風呂」だ。よく温泉通の間では、源泉から浴槽までの距離が近ければ近いほどいいと言うが、この岩風呂は源泉までの距離ゼロという。

 

お料理は可もなく不可もなくという感じだが、鮎は小ぶりだがとても美味しかった。山奥にあるので空気が素晴らしいことと、まさに秘湯中の秘湯であることを吟味すると、また来たいと思わせる温泉だ。

 

今日もこれから別の「日本秘湯を守る会」の旅館へとこれから移動する。合計3泊4日の温泉旅だが、ゆっくり疲れを癒して、これからの忙しい日々に備えたい。