Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

本当に大切なものは目に見えないということ。

知っている人は知っていると思うが、僕はタンゴを踊りに行っても、ほとんどの時間女の人と抱き合って踊ることなく、いつも赤ちゃんを抱いている。

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マルティン&ヴァレリアの娘ナオミちゃん。)

 

以前、CS60の施術も彼らのタンゴスタジオで行っていたので、多ければ週3、4回ぐらい会っていた時期もある。

 

だが、いまはコロナの影響でミロンガ(タンゴダンスパーティー)は開催されていないので、会えない時期が長かった。そんなこんなでマルティン家に招待されて、先日彼らの家に遊びに行ってきた。

 

当然、ナオミちゃんもいたのだけど、彼女は顔を見るなり、泣き始めた。マルティン達は「感動しちゃって!」と言っていたけど、こちらとしては正直びっくりした。

 

ただ呼ばれたからという軽い気持ちで行っただけで、そんなに喜んでくれるとは思っていなかった。もちろん、会うたびにいつも遊んでいたし、ミロンガ中ずっと抱いていることもある。マルティン達がショウをするからと行って、ベビーシッター代わりに呼ばれて、抱いていたこともある。

 

子供たちが見えている世界は大人とは違う。

常に100%全力の世界だ。100%その場、その場に存在している。

 

もう嬉しくてどうしていいか分からず泣いてしまうのだろうけど、大人からすれば彼らがその時どれほどの想いを持っているのか推し量ることすら難しい。

 

でも、僕はその時ふとちょっと後ろめたい気持ちになった。彼女の想いに十分応える資格のある人間なのかと思ってしまうし、それほど立派な人間でもないからだと自覚しているからだ。

 

だけど、ひとつ言えるのは、きっと人生の最後に見ると言われている走馬灯には、ナオミちゃんのあの泣き顔は出てくるだろうし、人生最良の瞬間・・・・とはまでは言わないが、大切な思い出のひとつとして大事にしていくだろう。

 

子供たちの一瞬一瞬は僕らの数十倍長く重く深い。

彼らと過ごすと、そのことを痛感するし、人生色々とあるが、無条件に愛し愛される世界ってものがあるのだなと分かる。

 

大人になるとつまらないものにたくさん振り回されるので、そんな純粋でピュアなことを言ってられない。でも、星の王子様が言っていたように「本当に大切なものは目に見えない。」ということなのだろう。

 

目に見えないからこそ、大事だし大切にしなくてはいけない。そんなことをまだ言葉もろくに話せない2歳半の女の子に学んだ夜だった。