海外ドラマはNetflixやHULUのおかげで、かなり身近になった。 では、英語学習という観点から、どの海外ドラマが見るのか効果的か一度考えてみることにしよう。
「好きな海外ドラマは?」と聞かれれば、ダントツで「ウォーキング・デッド」だ。
ゾンビ映画を哲学的に語ってみた:ウォーキング・デッドに寄せて (ブエノスアイレスに住んでいる頃から見続けているので、もう3年以上となる・・・・)
三度の飯よりもゾンビが好きだ。 だが、この「ウォーキング・デッド」は英語学習にはたいして役に立たない・・・・ぶっちゃけ、見ているとそれどころではない。いつ誰が殺されるか分からないし、最初の頃はゾンビが出てくるたびにひやひやしていたものだ。
最近は主人公たちがすっかり逞しくなり、ゾンビの一匹や二匹なんともないが、その代わりに同胞たるべき人間の方が怖いというそれもそれで気が抜けない展開になっている。
「日常生活に役立つ英語表現」という観点から言うと、「ゾンビ」が日常となっている世界に役立つ英語表現なんて望めない。そのような意味で、シリアルキラーがシリアルキラーを殺しまくる「デクスター」や、「アメリカの大統領って何人人を殺せばなれるのだろう?」という「ハウス・オブ・カード」もNGだとは思う。
どれも我々が住んでいる日常からはかけ離れている世界だ。
その点、「デスパレートな妻たち」はあくまでアメリカの日常を描いているので好感が持てる。例えば、スーパーのレジで、「Ring it up!」というフレーズが出てくるが、これはアメリカでは「お会計お願い」という意味らしい。
ウォーキング・デッドでは、スーパーは破壊され、みんなゾンビになっているので、ついぞ聞かないフレーズだろう。それと、アメリカの中上流家庭が描かれているので、みんな綺麗な英語を話す。これが、低所得者中心の物語だと、それほど有用とは言えない。
例えばメキシコで大人気の「ブレイキング・バッド」に登場する多くはギャングなので、あまり使えない表現がたくさん出てくる。
「英語学習」という観点から言うと、固有名詞がたくさん出てくる、犯罪ものやSFファンタジーはあまりお勧めできない。 (海外ドラマではないが子供向けに作られているハリーポッターなども前作をきちんと見ていないと、固有名詞が多すぎてついていけない)
アメリカの日常生活といっても、そこは海外ドラマなので、色々と突飛な話もあるが、「使える英語表現が盛りだくさん」という点では、ほかの追随を許さないのが「デスパレートな妻たち」だ。
まあ、「ウォーキング・デッド」のほうが好きだけどね。