ジム・ロジャーズの「冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見」を読了した。
3年かけて、特注車で世界116カ国を旅して回る冒険談だ。投資家として名を馳せた鋭い分析でその国の経済状況および将来を予測しており、非常に有用な情報が満載だ。そのなかでもタンザニアに関しての描写はとても心惹かれるものがあり、ぜひ今度行ってみたいと思う。
中国についてはずっと絶賛していたが、彼のウィキペディアを読むと、投資はすでに引き上げて現在はシンガポールに移住しているとのことだ。下記はウェキペディアからの引用だ。
「1807年にロンドンに移住することはbrilliant(素晴らしい、明晰なこと)だった、1907年に米国に移住することはbrilliantだった、そして2007年にアジアに移住することが次のbrilliantにだろう」
これには同意見だ。
特にシンガポールはこれからアジアの中心として注目されるだろう。今年の夏に行く予定だから、今から楽しみにしている。
ジム・ロジャーズによれば日本は出生率と債務超過のせいで永続的に投資したい国ではないとのことだ。特に出生率が低いと国力が下がるのは自明の理なので、有効な政策を施す必要があるが、今の状況を顧みるとあまり希望は持てない。
投資というとどこか浮ついた世界に思えるが、彼のように実際に自分の足で現地に行き、自分の頭で理解したものにしか投資をしないというスタンスには好感を覚える。特に自分の頭で考えて、適切な行動を取るということは重要だ。これがなかなか実際には難しいことなのだが、今後の激動する世界を生き抜く上ではとても重要な要素だろう。
(以前、書いたメタ認知に通ずるものがある)
著書でも述べられているように今後世界で話される言語は「英語、スペイン語、フランス語、中国語」ぐらいになり、ほかの言語は死滅していくだろう。日本がお金も時間もかけて一向に英語教育が改善出来ないのは、まさしくメタ認知が足りないということだ。今後10年で世界の勢力図は劇的に変化するだろうが、その中心に日本がいるとは思えない。
いつまでもアジアを我が物顔で見下しているようだと、将来は彼らに使われる立場になっているかもしれない。今でこそ、フィリピンの先生たちをこちらが雇用しているが、将来彼らに雇われて「雇われマネジャー」なんて立場になるかもしれないのだ。
個人的にはそれはそれで面白いと思うが、ワンズワードオンラインのポリシーである「働く人にとってベストな労働環境の提供」ということは守って欲しいものだ(笑)