Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

知っていることをシェアするということ:1年の終りに思うこと

1年前は、ちょうどワンズワードオンラインのウェブサイト制作が佳境に入り、オープンに追われていた。それまでは毎年年末になるとブラジルに行ったり、ヨーロッパに行ったりと年末=旅する季節だったのが、ひたすら仕事に追われていた。

これからどうなるか分からないオンライン英会話スクールをうっちゃってまで世界を旅するほど、根性は座っていない。今年はそれに比べれば少しは目処がつき、余裕も出来た。何をどうやればいいかぐらいは分かったし、やってもうまくいかないことについては、やり方を変えることも覚えた。

最近、お会いする人からは「これからどのようにビジネスを広げていくのですか?」と訊かれるが、まだそんなことまで考える余裕はない。そもそもビジネスを広げるという感覚があまりない。まずは自分がやりたいことをやって、その精度を高めることが何よりも重要だと思っている。

自分は一人のクリエーターであり、表現者であると思っている。写真を撮ろうが、オンライン英会話スクールを運営しようが、文章を書こうがそのスタンスに代わりはない。自分が未だ知らないことについては貪欲に知ろうとするし、知っていることについてはなるべくアウトプットしたいと思う。

時々、人生は壮大な実験ではないだろうかと考える。自分自身という素材を使った実験。どこか知らない国に行くのも、そのような状況で自分がどこまで出来るのか見極めるためだし、それはオンライン英会話スクールの運営という未知だった分野にも当てはまる。

僕が一番興味あることは、「自分が知らないこと」であり、それを知るために様々な実験を繰り返す。そして実験が成功し、それを自分のものに出来た時点で、ほかの人にアウトプットしたいと思っている。英語習得に関してはもう20年近くも実験を繰り返してきたので、山ほどアウトプットすることがある。

そのアウトプットの方法を今後もっと研ぎ澄ます必要があるのだろう。先生採用やウェブサイトの修正、レッスン内容に関してももっと精度を上げる必要がある。

なるほど、だから僕は「ビジネスを広げる」という感覚が理解出来ないのかもしれない。もっと深く、より深く物事を理解したい。それを理解出来たらアウトプットはするが、自分が理解したことについてほかの人々にまで完璧に理解してもらえるとは思ってはいない。シンプルに分かりやすくアウトプットを心がけるが、僕が深く理解した以上に、ほかの人々がその深みにまで僕自身の経験を通して、到達することは出来ない。

彼らは彼ら自身の実験を通じてのみ、もっと深くその深みにまで到達出来るのだから。

だから、せっせと僕は毎日自分なりに実験を繰り返し、彼らが知らないことを掘り起こそうと思う。今まで多くの人が、彼ら自身の実験を通じて僕の人生に光を与えてくれたように、自分も少しはほかの人々に恩返しが出来ればと願っている。