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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

なでしこジャパンに見る世界:震災後の日本

地球の裏側ではコパ・アメリカという南米諸国によるサッカー大会が開催されており、開催国がアルゼンチンだけあって、おおいに盛り上がっている。

日本も参加予定だったので、当然日本戦のチケットは予約したが、残念ながら震災のためにJリーグのスケジュール調整が難しくなり、日本はコパ・アメリカへの参加は辞退することとなった。

しかし、そのときは思いもしなかったのだが、同時期に女子世界ワールドカップが開催予定だったのである。高校の頃は何を隠そう弱小ながらも、サッカー部のキャプテンだった自分としては、これはぜひとも応援したい大会だった。

ブエノスアイレスでは当然ながらテレビ中継などないので、ネット観戦が主だったが決勝戦はなんとか最初から最後まで観戦することが出来た。奇しくも、昨夜のコパ・アメリカでは、アルゼンチン代表がウルグアイ代表に敗れるという大波乱があり、シュートを外しまくるアルゼンチンを見て、「これは負けるな」と思って観戦していた。

すると案の定、アルゼンチンはPK戦で敗退した。

今日のアメリカ代表を見ていて、昨日のアルゼンチン代表を見ているようだった。実力的には圧倒的に日本代表を凌駕しており、そのことを本人たちも自覚している。だから、いつでも点が取れると錯覚しているが、それほどサッカーは甘いものではない。特に今日は世界最高峰の大会の決勝戦だ。そんなスキのあるチームがやすやすと勝てるほど甘くはない。

1対1の同点となった時点から、PK戦になったら勝てると確信していた。なぜなら、PK戦は実力は反映されず、あくまで精神戦だからだ。そして、たいていの場合、試合中にチェンスを外しまくっているチームが負ける、そう昨日のアルゼンチン代表のように。

それにしても、高校の頃は日本が女子とはいえワールドカップに優勝するとは夢にも思わなかった。ヨーロッパのサッカーリーグなんて遠い世界で、インテルにいたマテウスクリンスマン・ブレーメというドイツ代表の三人を憧れの目で見ていたのが、今では日本代表のサイドバックインテルのレギュラーでプレーしているのだから、本当に隔世の感だ。

世界中に「TSUNAMI JAPAN」と認知されてしまった日本だが、今度は「サッカー 日本」というキーワードで認知され、日本の健在を周知出来たいい大会になったと思う。

僕が日本人と分かると「Sorry about Tsunami. (津波は大変だったね)」と言われるが、今度からは「Congratulations on Japan! (日本おめでとう!)」と見知らぬアルゼンチン人に声をかけられることがあればいいなと願っている。