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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

めまぐるしく変わる世界で生き残っていく方法:ブエノスアイレスにて

ブエノスアイレスに帰ってきてから、あっという間に2ヶ月が過ぎ、すでに3ヶ月目を迎えている。去年の今頃は、スペイン語の動詞活用が恋人だった毎日と比べると、日々の生活に変化が現れている。

スペイン語で多少なりともコミュニケーションを取れるようになったので、出かける機会も増えたし、相手が何を言っている分からなくても、とりあえず何事か話すというスタンスを覚えた。

この国では常に何かなくなるし、何事もうまくいかないことが当たり前だけど、それにも慣れた。外国人である自分はこの国に一切の責任を負っていない。そして、言い換えるとこの国に対して文句を言う資格を持っていない。

だから、すべてを受け入れるしかない。

政治も経済も不安定だし、日々何かしらのデモやストライキが起こる。自分の生活に直接影響のあることも多々ある。でも、ここは日本ではなくアルゼンチンだから、「そんなものか」と思って過ごしている。

時々、ブエノスアイレスに住んでいながら外国人がよく文句を言っているのを見かけるが、だったらよその国に住めばいいと思う。もちろん、彼らに選択肢がない場合もあるが、でもやはり外国人は外国人であるから、謙虚に「住まわせてもらっている」というスタンスであるべきだと思う。

特に自分のように、アルゼンチンと何の縁もゆかりもない人間の場合はそうだ。

巷では「世界経済危機」が叫ばれているが、ここアルゼンチンはずっとそんな状態だから、別になんとも思わない。それよりも自分の生活の確保を優先したい。国がどうであろうが、自分次第でどうにかなると思っている。そのように生きてきたし、そのように自分を育ててきたつもりだ。

英語、スペイン語、たしかに言葉は大事だし、コミュニケーションを取れないと何も始まらない。しかし、「なんのために人とコミュニケーションを取るのか?」と問われたら、自分の人生をより楽しむためにほかならない。

アルゼンチン、欧米、それに日本と、どの国を見渡してもみても、不安だらけだ。だからこそ、自分自身にできる限り投資して、何があってもぶれない自分を築くべきだと思っている。

変わらないものは放っておけばいい。そんな人や国からは出ていけばいい、無責任な言い方かもしれないが、最近そう思う。ただ、外国人という身になったら、その国の人たちを敬う心だけは持ち続けたい。