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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

パリにて:サイモンと枝魯枝魯

パリには何回来たのだろう。

初めて来たのがヨーロッパを旅した18歳の時だから、それからおそらく少なくても3、4回は訪れているはずだ。

Paris01

だから今回のヨーロッパ旅行では、特に来る予定ではなかった。しかし、たまたま友人がパリ留学をしており、せっかくなので寄ることにして、そしてそのまたついでに古い友人のサイモンを呼ぶことにした。

Paris02

19歳で渡英して、たまたま入学しエディンバラの語学学校で英語の教師をしていた彼とはもうかれこれ20年近くの付き合いになる。インターネットのない時代、それにお互い色々な国を行き来していた関係で、しばらく関係が途切れたときもあったが、10年ぐらい前から関係が復活して、今に至る。

ひょんなことがきっかけで彼にプライベートのレッスンを週3回お願いすることになり、それ以外の日もなんだかんだいって会っていたので、下手すると週五回くらい会っていたかもしれない。そのおかげで英語力はめきめきと伸び、留学一年目でFCEに受かり、2年目にCAE(ケンブリッジ上級英語試験)にも受かった。

先生というよりは、兄貴分として仲良くしてもらい、その頃から彼はスペイン語もぺらぺらだったし、今ではイタリア語、中国語も結構話せるようになったとのことだ。

サイモンと会ったのは、数年ぶりと思っていたが、自分のブログを読み返したら、すでに6年以上前のことだった。月日が経つのは、早い。(そして、その前に会ったのは10年前という・・・・ほんとたまにしか会わない割には、あまり違和感がない関係性だ。それほど一緒に過ごした時が濃密だったのだろう)

Simon

そして、今回パリに来たのは、一大イベントがあったからだ。それは枝魯枝魯(ギロギロ)というパリのモンマルトルにある懐石料理屋に行くことだった。パリの友人に数ヶ月前から予約を入れてもらい、1年間ブエノスアイレスに居たので美食にすっかり飢えた状態で赴いた。

Girogiro01

フォアグラから始まり、締めの雑炊まで本当に堪能した。サイモンとは、「エディンバラに居たときは、二人で食べたのはフィッシュ&チップスだったのに、僕たちも出世したね!」と冗談を言い合った。日本人は僕たちだけだったので、店長としばらくお話でき、「平日はそれほど前でなくても、予約できる」ことや「パリもやはりラテン系のせいかユルユルであるが故の苦労」など語り合った。

「南米のパリ」と言われるブエノスアイレスほどではないにしても、本物のパリもそれはそれで大変なんだなと思った。

サイモンとは少し疎遠になっていたので、これからはパリで毎年会おうと約束し合った。そういう関係もありだと思う。そして、僕たちは昨年とどれだけ自分が成長したか、何が変わったか語ることが出来るし、いつまでも過去の昔話に浸ることもない。

「友人」の定義には色々とあるけど、僕にとってサイモンはずっとそのカテゴリーに入り続ける人だし、そのようにこれからも努力していきたいと思う。青春時代を共に過ごした人たちと英語とスペイン語を交えながら語り、これから年を取っていくのもそれもそれでオツな生き方ではないだろうか。

久しぶりのパリは、郷愁と美食とこれからのこと、そんなことを話しながら友人たちと過ごした3日間だった。