Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

人生の転機について語ろうか

人はよく自分の人生の転機を語る。
例えば、結婚した時、会社を辞めた時、海外に行った時、あるいは誰か大事な人を失くしたとき。

ここ3,4年のあいだに自分の人生はめまぐるしく変わったが、その転機と言えるのが「起業したこと」と「ブエノスアイレスに引っ越したこと」だと思う。でも、その行動自体、別に誰でも出来るし、それほど大したことではない。

大事なのは、その結果だ。

起業してから3年以上経っているが、今でも事業は順調だと言えるし、起業してからずっと無借金経営を続けている。起業したときはソーシャルビジネスという考え方に惹かれて、ただ会社を作ったが、実際のところ特に何をやろうか決めてもいなかった。

それがとある出会いをきっかけに、オンライン英会話スクールを運営することになり、3年経って今でも順調に運営している。

悪くない。

そして、インターネットさえあれば仕事は続けられるので、かねてからの思いを実現するために、海外に住むことにした。それから1年以上経った今も同じ場所であるブエノスアイレスという地に居続けている。

まったく悪くない。

起業も海外移住も、その行動自体は誰でも起こすことは可能だ。とにかく何も難しく考えずに、ひたすら行動して、やってしまえばいいのだ。だが、問題なのはその行動に対して、ずっと結果を出し続けることだ。

人生において、自分にしか出来ないことなどないかもしれない。誰だって世界一周出来るし、起業も出来るし、結婚離婚なんて簡単なことだ。一番大事なのは、その行動に対して常に結果を出し続けることが出来るかどうかだ。

人は行動によって変わるのではなく、その起こした行動に対して結果を出し続けることによってのみ変わる。

誰だって自分の人生を有意義なものにしたいし、なんなら違う自分とやらになりたいとすら思っている。そして、退屈な毎日にはうんざりだ。だから、時々突飛な行動によって、その現実を変えようとする。だが、残念なことにそんなことで人生に革命を起こすことは不可能だ。

革命は静かにやってくる。あなたの日々の生活を通して、ひっそりと音も立てずに。

泣きたい夜もあるだろうし、誰からも理解されず悲しい日々を過ごすこともあるだろう。そんなときにやけくそになって行動するか、その行動した先の未来を見据えて、それに対して自分自身に準備が出来ているかで、そのあとの結果は変わってくる。

人生の転機とはなんなのだろうか?

たぶん、きっとそんなものは都市伝説と同じでよく語られることだけど、実際には存在しない。人は込み入った話を誰にでも理解出来るように簡単にするために、そのようなことを語る。だが、これは本人すら自覚すらしていないかもしれないが、人は行動によって変わらない。

その起こした行動に責任を取り、昨日の自分を今日上回る努力をし続けることによってのみ変わることが出来る。そして、残念なことにそんなことは人に語ることは出来ない。だから、「人生の転機」として何か分かりやすい行動を例にあげて説明する。

今日、人生がつまらなければ、明日も明後日もつまらないままだろう。でも今日少しだけ楽しいことがあれば、それをずっと続ければいい。人はそんなことがそれこそ「人生の転機」となり、そのあと劇的に変わることがある。

自分を変えるために、誰もが起業する必要もないし海外移住する必要もないし転職すら必要ない。

つまるところ、そういうことだ。日々の選択によって、そしてそれを続けることによって人は人生の転機を自分にたぐり寄せることが出来るのだ。