Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

ソーシャルビジネスについて再び思うこと

たまたま知り合った人がフリーライターをしていたので、オンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」のことを紹介して、雑誌に掲載してもらえることになった。

彼女が興味を持ったのは、オンライン英会話スクールというよりは、ソーシャルビジネスの仕組みについてだ。

ノーベル賞受賞者のユヌスさんの講演

自分がそもそも起業しようと思ったのは、ソーシャルビジネスを実践する会社を作りたいと思ったからだ。オンライン英会話スクールを経営しようと思って起業したわけではない。それから5年もの月日をが経ったわけだが、果たして自分はそれがきちんと実践出来るかどうか精査してみたい。

ワンズワードオンラインは余計な人員を雇わず、その分先生たちの給料に反映し、フィリピンのNGO団体「Real Life Foundation」には合計100万以上寄付をして、経済的に恵まれないフィリピンの学生を援助している。

さらに毎年、フィリピンから先生を日本に招待して、「日本の文化と生活」というものを理解してもらうために10日間程度滞在してもらっている。これは純粋に彼女たちの個人的な成長を促すために行っているものだ。

ただ5年間経っても、世界は相変わらず不公平だし、先生たちからは「ただの気前のいいボス」と思われ、結局のところ舐められているのではないかと思う。別に正直、それでも構わない。特に見返りが欲しくてやっているわけではなく、自分がやりたいからやっているだけだからだ。

しかし、「個々の成長」という観点から振り返ると、自分が当初想定した程度を伸びているのか、あまり確信がない。ワンズワードという会社を立ち上げて、個人的な恩恵を一番受けて、一番変わったのは自分自身かもしれない。

そして、今ではスペイン語版オンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を立ち上げ、スペイン語のインタビューを受け、それがメキシコの雑誌に掲載されることになったわけだ。

彼、彼女たちのために始めたオンライン英会話スクールだが、どうやらそれも岐路に立っているらしい。これからはもっとソーシャルビジネスの側面を強く打ち出し、メキシコひいてはラテンアメリカでもある程度の生徒を獲得出来たら、それを現地の人たちに還元していきたいと思う。

会社を上場させたり、フェラーリを乗り回すことには興味はない。世界は不公平だし、グローバリゼーションの名のもとにますます世界は不公平になっていくかもしれない。それでも、自分の目の前にある世界だけは、公平な世界を築き上げ、維持していきたい。