中南米、南米のタクシーは危険!
エクアドル「新婚夫婦殺傷」旅慣れて油断!?旅行客は使わない流しのタクシー
こんな痛ましい事件も1年ほど前に起きている。 ここメキシコシティでも夜、タクシーに乗るのは危険だし、あまりお薦めは出来ない。 下記がその理由だ。
1.夜11時以降は流しのタクシーはメーターを使わず、料金は交渉となる。たいてい通常の倍以上は支払う羽目になる。(スペイン語が出来ない場合は交渉自体出来ず、大変な苦労を伴う)
2.流行っているバーやレストランの前にはタクシーが常駐し、それらの多くはマフィアに所属しているタクシーの既得権となっている。もめると大変危険である。
3.メキシコシティに限れば多くのタクシー運転手は地方出身者で占められ、土地勘がない。よって悪気がなくても辺鄙なところに連れて行かれたたり、多くの場合は遠回りをされる。 そして、このような事態に日本でも話題になっているUberが殴りこみをかけて、ここメキシコシティでは話題になっている。
Uber asegura que taxistas vandalizaron uno de sus vehículos en el DF
Uberがメキシコに進出してきて1年以上経つと思うが、それほど話題になることはなかった。なぜなら、最低料金が100ペソからだったので、メキシコシティで100ペソ以上支払うことはあまりなかったからだ。しかし、最近になって、その半額以下である40ペソ(300円くらい)からとなり、既存のタクシーとたいして変わらない値段体系となった。
だからCNNの記事にあるようにマフィアに所属しているタクシー運転手たちが、Uberのタクシー運転手たちに対して暴力的な行動に出ている。メキシコシティではUber以外にも多くのアプリがあり今までそれらを利用してきたが、最近Uberに乗り換えた。 (代表的なものでは、Yaxi、Easytaxi、それにTaxibeatなどだったが、彼らもUberに駆逐されるだろう)
なにしろサービスは素晴らしいし、GPSで検索して目的地まで行ってくれ、さらに自分のクレジットカードを登録しているので、キャッシュレスで乗ることが可能だからだ。乗客側からしてみれば、いいことずくめだ。 (日本では考えられないが、南米のタクシーではお釣りがないことが多いし、大抵の場合ナビなど付いていないので、自分でグーグルマップで調べて行き先を指示しないとどこに連れて行かれるかわかったものではない)
Las campañas en México contra Uber, ¿cuáles son los argumentos de los taxistas?
ただ既存のタクシー運転手たちにとって、自分たちの存在を脅かすものなので、彼らはこぞって反対している。このような衝突は日本でも起こっているし、世界各地で起こっている。彼らの言い分は、タクシー運転手になるために高い設備投資をしたのに、Uberでは普通の車がタクシーとして業務出来るから不公平だということだ。
だが、ここメキシコでは既存のタクシーがあまりにサービスが悪く、また危険だった。だからこそのタクシーアプリでありUberだ。周りのメキシコ人の友人も今は完全にUberに切り替えている。運転手付きの車に載っていた富裕層のメキシコ人の友人も運転手とは契約を切って、今ではUberを使っている。
そもそも、昼間乗ると、たいていのタクシーはメーターを使うのに夜は「交渉次第」になるのか謎だし、タクシー運転手のくせして、メキシコシティの土地勘がなさすぎ、さらにグーグルマップなどで場所を調べようともしないタクシー運転手がほとんどだった。 (多くのタクシー運転手は観光名所はおろか主要な道路も分からないので、乗るだけでストレスだ。よってメトロやメトロバスといった公共機関を使ったほうが便利だった)
「顧客の利益を最大化」するどころか「自分たちの利益を最大化」することしか彼らは興味がなかったし、Uberに対して「違法」と言うならばマフィアと結託して暴利を貪っている彼らこそ違法行為を行っている。
Uberは世界各国で議論を巻き起こしているが、少なくても多くの中南米、南米の国ではメキシコと同じようにタクシーはマフィアの既得権化しており、また旅行者にとっては危険な乗り物だ。
日本のタクシー事情とは全く異なるので想像が出来ない世界ではあるが、世界中から今後も支持を受けるサービスであることは確かだ。タクシーを乗ることに対して全く気を使う必要のない日本ではサービスの普及はまだ時間はかかるかもしれないが、中南米、南米のタクシー事情はどこも似たようなものなので、このラテン大陸を完全制覇するの時間の問題だろう。