Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

経営者の仕事について:嫌いなマニラに行くこと

マニラは嫌いだ。

なるべくなら行きたくない。だが、来月日本に帰国する際に、ワンズワードの先生たちに会いにまた再びマニラへ行くつもりだ。

フィリピン全体に対してはセブ島ボラカイ島、それにマニラしか行ったことがないので一概になんとも言えないが、マニラは嫌いだ。交通渋滞がひどいし、気を抜くと襲われそうだし、なんといってもメシがまずい。

ふらりと入ったレストランが思いがけずおいしく・・・・・なんてことはマニラでは起こりえない。マニラの80%のレストランはまずい。(ワンズワード調べ)

それでも、やはりここはひとつ先生たちの全員を顔を見に行くべきだと思い、マニラへと行く。今日はちょうど来週中に実施する大幅なシステム改修の説明のための全体会議をスカイプで行ったので、いい機会だと思い来月彼らに会いにマニラに行くことを伝えた。

彼らが僕に会いたいなんてこれっぽっちも思っていないことは重々承知している。だから、みんなには下記のように伝えた。

「きみたちが僕に会いたいなんて、露ほど思っていないことは知っている。けど、僕は君たちに会いたい。やっぱり実際に会って色々と話すのと、こうしてスカイプで話すとは違うからね」

とバシッと言ってやった。さらにもちろん、僕に会ってくれるのであれば、メシはおごらせていただく。なんなら、どこのレストランに行きたいか決めてもらってもいいと。

経営者の仕事にはふたつある。

ひとつめはお金を公平に働いている人たちに配ること。

ふたつめは働いている人たちの邪魔をしないこと。

このふたつがとても重要だ。あとはささいなことにしか過ぎない。働いてお金を生んでいるのはあくまで彼らなのだ。だから、彼らがより働きやすい環境を築き、それによって得た収益を適正に配る必要がある。なんなら、「先生様」と呼んでもいいくらいだ。(ちなみにブエノスアイレスにはそういう名前の寿司レストランがあります)

時々、自分の思いや志を社員に熱く語る経営者がいるが、社員はあくまで「こいつからお金をもらっているから、仕方なく聞いているだけ」という状態であり、そんなことに意味はない。経営者というもの「お金をきちんと配れるだけの収益をあげる」からこそ価値があり、あとはたいした問題ではない。

だが、僕はきっとすべてを承知で自分がなぜソーシャルビジネスという考え方に共鳴し、どのように起業したか語るだろう。(なるべく早口で・・・・5分ぐらい先生様のお時間をいただく感じでお願い出来たらと思っています)

僕が彼らに会うことに、おそらく意味はない。僕に会ったからと言って、別にワンズワードという会社に対する忠誠心が高まるとは思ってもない。彼らは辞めたいときに辞めるだろうし、僕も引き止めはしない。ただ、自分が会社を経営する上において、自分の会社のために働いている人たちのことを知ることは、自分にとって意味がある。

言ってしまえば自分のエゴかもしれないが、年に一回くらいはその程度のわがままは許されてもいいのではと思っている。