Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

2005-01-01から1年間の記事一覧

さらば2005年

くそ忙しい年末にぎっくり腰になった。 そして、そんな日にロンドン時代の友人のゴウくんが我が家にやってきた。 僕の腰は人類の進化過程に例えると、猿人なみの曲がり方をしており、かといって六年ぶりに日本に帰ってきたゴウくんを歓待しないわけにはいか…

殻を破る

昨日は友人達とともに、ちゃんこ鍋を食べに行った。 「本格的なちゃんこを食べたい」という要望に応えて、色々と店を探したが、そもそもちゃんこなんて、いい加減な食べ物だ。 それなのに、本格的というリクエストを出されて、少々戸惑った。 何を持って、ち…

決断のとき

決断は受動的な行為だと思うことがある。 「決断する」というが、果たして我々には選択の余地が残されているのだろうか? たとえば、自分自身の場合。 僕はスコットランドのエディンバラという辺鄙な土地に留学し、写真を志した。 時々、人に訊かれる。 「ど…

親切なクムジャさん

「オールド・ボーイ」の監督の新作を観に行った。 「親切なクムジャさん」といういわくありげなタイトルの映画だ。 さすがに「オールド・ボーイ」と比べてしまうと、いまいちの出来だった。 それは当然といえば、当然だ。 北野武も名作「HANA-BI」のあとはし…

モロッコの夢

ふとモロッコに行こうと思った。 それは突然の考えではなく、積もり積もった考えだったのかもしれない。 でも、近所のモロッコ料理屋に入った際に、突如その考えは具体的な思考となった。 最近は折に触れて、モロッコが友人・知人のあいだで話題に上ることが…

スロー・ライフ

あらゆる物語は語り尽くされている。 その通りだと思う。 最近、旅関係の本をよく読む。 それらのなかに著者がアフリカを旅して、その国の人と恋に落ちて、でも結局は互いの環境の違いを克服は出来ないだろうと判断して、その恋をあきらめるという本を読んだ…

個人の行方

“旅行とは目的地に着いたときに、帰りのことを考えるもの。 旅とは帰ることを考えないもの” ポール・ポウルズ「シェルタリング・スカイ」 今日は夕方から、ひどい雨になった。 こんな日は外出を控えるに限る。 本屋で沢木耕太郎の「深夜特急」を特集している…

Enjoy yourself!

Enjoy yourself!」とホームステイ先に滞在しているときによく言われて「そのyourselfとは何か?」と非常に悩んだと話してくれた人がいた。 正直戸惑った。 その人は東大を出て、一流企業に就職し、ひたすら働いてきた人だった。 なので、半年ほど海外に出た…

マンデー・レポート

このHPを立ち上げて、そろそろ一年が経とうとしている。 日記を読み返して見ると、更新の頻度があまりに不定期なのに愕然とする。 最初の意気込みはどこへやら。 仕方がないので、今後はせめて週に一度は更新しようと思う。 毎週、月曜日に更新することにし…

真夜中の散歩

「同じ河に二度入ることはできない」 ヘラクレイトス 時間はひとつの概念だ。 実際に存在はしない。 とはいっても人間の生活の指針になる最大の要素が時間だ。 人々は鏡に映るしわの数や、肌の質感やなんかで自分の過ぎ去った時間を実感する。 日々の生活の…

人生ゲーム

子供の頃、明日が来るのが待ち遠しかった。 時が過ぎるのが、遅過ぎて僕はよくいらいらしていた。 早く大人になりたかったし、すべてを経験したかった。 最近、時間が過ぎる速さに愕然とする。 月曜日が来て、あっという間に週末になり、また仕事の毎日だ。 …

パリな夜

昨日はシンガポール人のアーネストに会った。 パリで別れて以来だから、二年以上も会っていない。 彼とはアムステルダムで開かれたドキュメンタリーカメラマンのワークショップで会ったが、それほど頻繁にやり取りをしていたわけではない。 そんな感じなので…

368Y Par4 第二打

人生の第二打は何歳ぐらいのときだろう? 1打目は20代だとすると、やはり30代前半くらいだろうか? 村上龍は第二打でその人の人生が決まると書いている。 Par4でバーディーかそれ以上を狙うならば、2打目では確実にグリーンに 届かないといけない。しかも、…

望郷

梅雨だ。 この季節になると京都で過ごした頃を思い出す。 京都は盆地なのでただでさえ湿気がすごいのに、梅雨の季節になると湿気がさらに増大し、ジメジメとした空気がまわりを支配する。 僕の隣の家には紫陽花が咲くので、梅雨の唯一の楽しみがその紫陽花を…

GENE BOYDに捧ぐ

ジーン・ボイドのことについて書こうと思う。 彼が亡くなってから、もう半年ほど過ぎた。 彼と出会ったのはアムステルダムで開かれたドキュメンタリー・カメラマンのための ワークショップだった。 笑顔がデフォルトのやつだった。 僕のなかでは笑っている彼…

シンクロニシティー

プノンペンには見るべきところはない。 多くの旅人が素通りしてしまう場所だ。 それなのに僕は二日も滞在した。 時間を節約するためにわざわざ飛行機でバンコクからシャムリアップまで行ったのに、そんなことは意味が為さないものになってしまった。....

フローズン・ダイキリ

バイクの運転手のサンボは37歳で四児の父親だ。 アンコールワットの遺跡を回るためにほとんどのバックパッカーは、バイクで移動することになる。 彼はたまたま僕が空港から乗ったバイクの運転手で、その押しの強さに負けて二日間のアンコールワットの遺跡を…

一人旅

GW期間中にカンボジアとタイに行ってきた。 久々の一人旅だった。 インドに行って以来の本格的な一人旅と言えるかもしれない。 それまで何度か一人旅はしていたがどれもヨーロッパばかり、多くが友人に会うための旅だった。 今回はバンコクに住む友人に会う…

中道を往く

物事には許容量というものがある。 失敗は誰でもするものだが、それがある程度を超えると取り返しのつかないことに繋がる。 全く同じことが成功に対しても当てはまる。 「子豚はぶくぶく太るが、太りすぎた豚は屠殺される」というように、欲張り過ぎるとあっ…

シルバーとシルバーの狭間で

シルバーサービス・ウェイターという仕事をご存知だろうか? たいていの人は知らないと思う。 かくいう自分もその仕事をする当日まで、仕事の内容を知らなかった。 バーテンダーを辞めたあと、しばらくして見つけた仕事がそのシルバーサービス・ウェイターと…

初体験

ロンドンに住んでいた頃、生きていくためにいろんな仕事を経験した。 それはまさに純粋に生きていくために、食べていくために仕事をしていたので稼ぎも悪く、家賃や食費などのものすごくベーシックな要求を満たすのが精一杯の稼ぎしかなかった。 それでも周…

旅の醍醐味

今日は三連休のちょうど中日になる。 おとといはアイリッシュパブでビールをたらふく飲み、昨日は朝までカラオケだった。 今日も仕事関係の人たちと渋谷にもんじゃ焼きを食べに行く。 三十になったからかもしれないが、色々と付き合いが増えた。 人生の一番…

やれやれ

イギリスに住んでいる頃、「ガーディアン」という新聞を愛読していた。 とくにその日曜版である「オブザーバー」は全部読み切ろうとすると、半日はかかるんじゃないかと思うくらい分厚い。 世界で最もジャーナリズムが発達した国のひとつだけあって、どの記…

思春期は人生で最悪な時だ!

アバウト・シュミットを見た。 今巷で話題になっている「サイドウェイ」の監督であるアレキサンダー・ペイン監督が描く、退職後の男が辿る数奇な物語だ。 まるで出来のいい小説のように物語は進む。 その観察眼が素晴らしい。 退職後の男という扱いにくいテ…

過去という名のガラクタ

ガラクタを整理した。 今週の日曜日にフリーマーケットをするからだ。 僕の持ち物で大多数を占めるのが、本とCDだ。 それ以外、固執してまで取り置きしているものはない。 とくにCDは10年ほど聞いてないものも後生大事に取ってある。 おそらく、今後10年聞く…

ストレスについての一考察

「人間のあらゆる不幸はたった一つのことから由来する。それは自分の部屋でじっとしていられないということだ」 パスカル 最近、ストレスについて考えている。 極論すれば、人間のすべてのストレスは人間関係から生じる。ということは、誰にも会わずに、部屋…

帰国

あやうく入国を拒否られた。 またしてもアメリカだ。 アメリカはまだ数えるぐらいしか行ったことがないのに、毎回問題が起きる。 今回は自分のパスポートがコンピューターでスキャンできない古いタイプのパスポートということで、建前上そういうパスポートの…

サンフランシスコ

僕のアメリカの印象はすこぶる悪い。 初めてニューヨークに行ったときに、入国審査官に「お前の名前は犯罪者の名前と似てる」というただそれだけの理由で、不当に拘束されたことも一因だ。 名前が似てる・・・・・それだけの理由で人を拘束する国に好感を持…

ジム・ジャームッシュには三回会った

「ジム・ジャームッシュには三回会った。三回とも同じ格好だった。革のハーフコートに赤いスウェット、手にはビニールの買い物袋」 実家に帰ったら、昔に買った雑誌が山積みになっていた。捨てるなり持って帰るなりしろとのことだった。家に帰って読むと、さ…