最近は、スペイン語のレッスンはマテアスメソッドのマテアス先生のみ、週二回になってしまった。なぜなら、ポルトガル語のレッスンを週五回取っているので、スペイン語のレッスンを減らさざるを得ない。
もうひとりのマテアス先生も個人的に気に入っているのだが、最近はずっとフリートークなので、それにも飽きてしまったのもある。
語学の上達において重要なのは「適度な負荷をいかにかけるか」だと思う。
そして、それがとてもむずかしい。ただテキストに沿ったレッスンだといずれは飽きるし、人それぞれの趣味嗜好も違うので、それに合った方法ではないといずれは飽きる。
例えば、今はポルトガル語の超初心者なので、やることは決まりきっている。だが、スペイン語の場合、ほとんどの文法的なことはすべてやり終えているので、あとは語彙やアルゼンチン特有の言い回し、それにもっとフォーマルな文章の読み込みなどをレッスンでやっている。
日常会話は別にアルゼンチン人の友人とやればいいので、レッスンでは全くやる必要がない。今、マテアス先生とは上級者用の形容詞の使い方を勉強しており、今日のフリートークではその単語を織り交ぜながら話すというのやった。
ただのフリートークなら簡単でたいした負荷がかからないが、そういう方法だとたしかに負荷もかかり、役に立つ。(ちなみに日本語に訳すと、「fosforescente(燐光を発する)」「viscoso(粘着性のある)」とかいつ使うのか分からない単語までも勉強しています)
そして、相変わらずのマテアスメソッドも今日は炸裂し、さすがに「出来るな」と思わせるレッスンだった。じつは久しぶりのマテアスメソッドだったのだが、さすがに3回か4回続けて、同じようなトピックを追うと、色々な意見も言えるし、見識も深まる。
今回は糖尿病持ちなのにタクシーの運転手として働き、低血糖の発作に襲われ、22歳の女の人を殺してしまった事件の記事をレッスンで使った。まず争点は「業務上過失致死として問えるかどうか?」というところから始まり、自分はどのように思うか、また日本でも同様の事件が起きたことはあるのか、その場合はどういう法律が適用されるかと話した。
単純な事件に見えても、掘り下げていくと色々な問題点が見えてくる。そして、それからしばらく経たないうちに、その事件が起きたすぐ近くで違うタクシーの運転手が車道を逆走して、何人かを怪我させた事件が起き、それもレッスンで使う記事として使った。
この運転手は過去にも色々な違反を犯しており、減点30点もされているが、未だにタクシー運転手として仕事をしてきたことが問題となった。ブエノスアイレス市の法律では、減点20点以上でタクシー運転手として働けないようになっているのだが、なぜか彼は働けていたらしい。
そうなってくると法律の問題点や汚職などの問題も浮かび上がり、考慮すべきことは多い。連続して起きたタクシー事件が、この国の持つ問題点をあぶり出す仕組みだ。
ただの単純なひき逃げ事件に見えても、じつは多くの問題をはらんでいることが分かる。物事とは常にそういった面を持つ。単純に見えても、じつは複雑な問題を抱えているものだ。
マテアスメソッドってやつは、語学の向上だけではなく、自分の思考方法すらももう一度見直せるたいしたメソッドなんだなと納得した。
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