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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

ネイティブ信仰なんてくそくらえ!

親米家が比較的多いアジアにいると感覚的によく分からないかもしれないが、ほかの地域ではだいたいアメリカという国は嫌われていたりする。特にここアルゼンチンでは、言われたい放題だ。

だからと言って特に悪気があるわけでもなく、みんな喜んでハリウッド映画を見て、レディ・ガガも大好きだったりするわけだ。好きな国も嫌いな国も自分が知っている国になるわけで、例えばザンビアなんて国のことを嫌うにも情報が乏しすぎて、なんの感情も湧いてこない。

このあいだ、ニュージーランド人、アメリカ人、アルゼンチン人、イギリス人と一緒に飲んだのだけど、そこでも「やっぱりアメリカって、最低だよね」って、みんなでDisったりしていた。すると、あろうことか当のアメリカ人が「ほんと、そうなんだよ。アメリカって国は最低な国だ」とがちで言い出したので、ちょっと戸惑った。

暗黒のブッシュ政権時代のときはアメリカ人の友人が、ブッシュの再選挙のとき、「マジ、今度もまたブッシュ勝ったら、おれカナダ人になるよ。世界に対して申し訳ない」と言っていた。たいていこのようなことを言う人は知識層が人が多い東海岸(ニューヨークなどがある)に多い。

一方で多くのアメリカ人はやはり「アメリカ最高!」って思っている人が圧倒的に多くて、80%の人たちが実際にそう思っている。(ワンズワード調べ)

このあいだカリフォルニア出身の24歳ぐらいのアメリカ人の女の子が、「ニュージーランドに交換留学に行ったんだけど、そこでルームメイトになったフランス人に、私今度パリに行くって言ったの。そしたら、そのフランス人の女の子が、絶対にアメリカ人ってことをフランス人に言わない方がいいって。なんでかって言ったら、アメリカ人のことが好きなフランス人なんて居ないからって言われた」と言っていた。

その子がショックだったのは、それまで無邪気に「世界の人はアメリカのことが大好き」と思っていたらしい。だが実際はその逆だったことにショックを受けたとのことだ。日本にいる英語だけしか話せないくせして偉そうなアメリカ人はみんなフランスに強制送還して、少しは謙虚さを身に着けて欲しいものだと思う。

で、結局何が言いたいのかと言うと、英語を話すときに相手がネイティブスピーカーだからと言って、べつに引け目を感じる必要はないということだ。アメリカやイギリスに住んでいると確かにその国の言葉を話すのは義務なので、若干負い目はあるかと思うが、日本にいる外国人なんてどうせ日本語がカタコトの「外国語が出来ない外国人」というジャンルの人たちがほとんどなので、上から目線で接してもいいくらいだ。

英語でコミュニケーションが取るのが重要なのだから、それがネイティブスピーカーでもほかの国の人々だろうが関係ない。これからはもっと世界中の人たちが入り乱れて英語でコミュニケーションを取る時代になるだろう。そのときにどの程度の英語を身に着ける必要が自分にはあるのか目的をはっきりとさせて、日々勉強する必要があるだけだ。(ちなみに日向先生もCEFRに絡めて、「ネイティブ信仰の怪」というエントリーを書いていらっしゃいます。複数言語主義というのは、より現実的で理にかなったモデルだと思います)