しばらくブッダにハマっていた。
きっかけは下記の本だ。
特にミャンマーの山寺での瞑想修行の様子が魅力的で、「大人のディズニーランド」のようだ。
毎日瞑想して、さらに高僧による「個人指導」もあり、至れり尽せりだ。修行と聞くと辛いイメージしかなかったが、石川さんによると「圧倒的な多幸感」を味わったそうだ。だからこそ石川さんが死にそうな事故にあった時に、「もう一度、瞑想修行をしたい!」という思いを実現させて、今度はタイへと赴く。
タイではフリースタイルの瞑想修行で、各個人が自分で決めた日課をこなして瞑想を突き詰めていく。それもそれでありだが、瞑想初心者だったらやはりミャンマーだなと個人的には思った。(ワンチャン、ミャンマーに行く日を夢見ている。)
そういうわけで石川さんの本のなかで、参考図書として挙げられていたブッダの本を2冊読了した。
ブッダのことば: スッタニパータ (岩波文庫) | 元, 中村 |本 | 通販 | Amazon
ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫 青 302-1) | 中村 元 |本 | 通販 | Amazon
どちらもブッダのことばが詩として語られるので、読みずらいが、実際にブッダと言ったとされることばはどれも味わい深い。
そんなこんなでずっとここしばらくはブッダの世界に浸っていたわけだが、ふとネットで下記の本を見つけた。
50代後半の著者が60歳の誕生日を迎えるまでのエピソードだが、最初はただのバカバカしい話がテンコ盛りだが、後半はグッとシリアスになって、「人生とは、恋愛とは、愛とは」という展開になる。
著者が理想の彼氏とめぐり逢い、愛の告白をするときのセリフが個人的には気に入っている。
「愛してる」
「僕も愛している」
もちろん、2人とも自分が本気かどうかなんてわからなかった。いや、たとえ本気だったとしても、「愛してる」の意味などよくわからない。わかる人なんているのだろうか?でも、たぶん、中年になることの素晴らしさの一つは、「世の中には変わらないものもある」と知っていること。
長い間生きていると、いろいろなこともある。でも、「けっして消えない光」のように長くひかり続けるものもある。そんな愛おしいものに囲まれて生活していくのが理想だろう。
ただ世の中自体、急速に変わり、また周囲の人間関係も目まぐるしく変わっていく。それでもやはり過去に固執することなく、未来も心配せず、今現在自分たちができることに全集中するしかない。
そうして多くの光に囲まれて、自分自身も彼らの光となって、周囲の照らし続けることができたら本望だ。
しかし、我ながらブッダからセックス・アンド・ザ・シティと、読書の幅が広いなと思った天気のいい冬の1日だった。