Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

ブエノスアイレスから日本へと:2016年の旅

ブエノスアイレス滞在も今日が最後となってしまった。 3週間ちょっといたが、本当にあっという間だった。

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留学や海外によく旅をしていた10代や20代の頃は、日本への帰国が近づくと、意気消沈したものだったが、最近はむしろ「日本へ帰れる!」と思いテンションがあがることのほうが多い。

じゃあ、なぜ海外に行くのかというと、単純に「飽きる」からにほかならない。海外に10年近く暮らしてみて、日本の良さも十分に理解できるようになったし、いつの間にか3ヶ国語も話せるようになった。それでも、まだまだ世界を見て回りたいと思うし、新しい言語にも挑戦してみたいと思う。

人からはよく「どこにでも行けるのに、どうしてブエノスアイレスを選んだのか?ヨーロッパに住んだほうが住み心地がいいのに」と言われる。きっとヨーロッパに住んでいたこともあるので、そこでの生活は十分に想像できるけど、ここ南米のブエノスアイレスの生活は想像できなかったという一点で、この地を選んだのだと思う。

想像できることよりも想像できないことにチャレンジするほうが、楽しいに決まっている。 タンゴを始めたのも、「タンゴを踊れる自分なんて想像できない」から始めたのかもしれない。

あとは「億万長者になった自分」は想像できないので、なってみたいとは思う・・・・無理か。

2016年はまだ始まったばかりだし、今年はまた新しいことにチャレンジして、新しい展開を自分の人生に起こしてみたいと思っている。失敗するも成功するも、最終的には時の運だと思うが、何もチャレンジしないで傍観者のような人生は送りたくはない。

(昨日、たまたま行ったミロンガで渋いエレクトロタンゴグループのライブ演奏が・・・気軽に音楽と芸術に触れられる点はブエノスアイレスのいいところかな)

地球の裏側からこんにちは:ブエノスアイレスにて

関東には雪が降ったらしいが、地球の裏側にあるこの街ブエノスアイレスは真夏だ。

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すでに2週間経ってしまった。 ブエノスアイレスに来ると、いつもどこか現実感がどんどん希薄になるので、少し焦る。

ここにいる間はやらなければいけないことだけをやり、将来に関しては、「まあ、なんとかなるか」と楽観的に考えてしまうきらいがある。当然、なんともならずに後で大変苦労する。

人間は環境に左右される生き物というが、本当にそのとおりだと思う。

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ラテンの世界では、今日のことだけを考えている人が大多数なので、明日や明後日、ましては数年後のことまで思いを馳せている人はあまりいない。半年前に来た時から肉の値段は倍になり、インフレのおかげでほとんどすべての品物が日本よりも高くなっているが・・・・彼らにとってそれほどたいしたことではないのかもしれない。

政権も変わり、重苦しかった雰囲気も若干和らいだ気がする。

人生一寸先は闇だし、努力をしないと、どんどんと転がり落ちていくことも確かだ。 一方では心配ばかりしても仕方がないのも事実ではある。

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このタンゴの国では、いま世界で起こっている劇的な変化を感じることはできない。 なにしろこの国自体が毎年のように劇的な変化に見舞われているので、その他の世界のことなど構っていられないというのが本音だろう。

ここ2、3年は半年ごとに来て、この国を定点観測しているが、これといって変わったことはない。きっとディテールに目をやれば、かなり変わっていることは事実だが、良くも悪くもやはり「ラテンの国」だと思う。

それはいい面もあれば悪い面もあるが、半年ごとに来るたびに癒される部分は大きい。 この生活のリズムで一生生きていくのも悪くはない・・・・・そんな気もするのも事実だ。

以前、シンガポール人の友人のアーネストが「シンガポールにいると、3ヶ月ごとに海外に出ないと気がおかしくなる。」と言っていたが、彼の気持ちもわかる。日本にもシンガポールと同等か、それ以上のもっと激しいプレッシャーと焦燥感がある。

ブエノスアイレスにはそんなものはない。 タンゴと陽気な天気と青い空があるだけだ。

神は細部に宿るというが、すべてにおいて大雑把なこの国に、細部などあるのだろうかとさえ思う。だが、この国には圧倒的な肯定感があり、みんな多かれ少なかれ自信満々に自分の人生を生きている。良くも悪くも、それがラテンの世界なのだ。

年に2回くらい、その圧倒的な肯定感を味わいに来るのも、悪くない人生だと、本当にそう思う。

人生は儚く、また愛しいもの

年末、メキシコ人の親友アビマエルのいとこから、フェースブックを通じて連絡をもらった。 彼女とは一度一緒にアビマエルと三人でランチしたことがあるだけで、フェースブック上でもとくにつながりがなかった。

そんな仲なので、いい知らせであるわけがなく、アビマエルが交通事故に遭い、今から脳外科手術をするという内容だった。

彼女はアビマエルから言付けを預かっており「ユウキに頼んで、みんなにフェースブックを通じて自分になにがあったかの伝えて欲しい」ということだった。そして、彼のルームメイトのアレックスにも連絡してくれとのことだ。

詳しく何があったのか訊くと、アビマエルが乗っていた車が横転して、かなりひどい状態らしい。同乗していた兄弟も事故に巻き込まれて、同じ病院に入院することになったとのことだ。

アビマエルは常日頃から、「僕にはそんなに多くの友だちはいない。本当に友だちと言えるのは、ユウキとルームメイトのアレックス、それに同僚だったマレアーノだ。」と言っていた。だが、自分は今メキシコから遠く離れた日本にいる。けれども、なぜかみんなに知らせる大役を授かり、アレックスと連絡を取り、マレアーノともなんとか連絡が取れた。 (彼ら二人とはアビマエルを通じて何度も顔を合わせていたが、とくにフェースブック上繋がっていなかったし、アレックスの連絡先はパリに住んでいる女友達のノエミに訊くというある意味世界的なオペレーションとなってしまった)

手術は無事済み、一週間入院したあと、一ヶ月のあいだ自宅療養する必要があるという。 電話で話したアビマエルはひどく気落ちしていたようなので、今年時間あれば見舞いがてら彼に会いにメキシコに行ければと思っている。

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アビマエルが事故に遭った」と聞いた時はひどく動転した。

また彼がもしこのまま死んでしまった時のことまで想像すると・・・・正直、悲しみよりも圧倒的な怒りが湧いてきた。アビマエルは自分よりもひと回り以上年下だし、これから結婚して家族を作って、幸せな家庭を築いていくであろうと漠然と想像していた。

それなのに、こんな事故のせいでそれが叶わなくなったらと思うと、やはり怒りしか湧かなかった。「死んだら、コロス」というなんだか相反する感情に支配された。

きっと親兄弟や親友が同じ目に遭うと、このような感情を抱くのだろう。 せめて、親よりも長生きすることが、最低限の親孝行なのだろう。

そして、携帯が事故で大破すると、世界に3人しかいない友達に連絡するのにもこんなに苦労するのだと思った。

人が思っているほど、人の人生は安泰ではなく、一瞬先は闇とは言えないまでも、実際なにが起こるか分からない。本当に大切な友だちにはアビマエルのように素直に自分の気持ちを相手に伝える必要があるし、親兄弟にも感謝の気持ちを伝える必要がある。

人の人生は儚く、もろく、人の感情もまた矛盾したものだ。

人生が美しいものに思えたり、愛おしく感じるのは他者を通じてであり、そのような人たちとの出会いは本当に貴重なものであり、これからも大切にしていきたいと思う。

Happy New Year!

7年目の本気と2016年について

2009年12月よりオンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を始めて、ちょうど6年経った。

正直、色々なことがあった。

このスクールを始めたことにより多くの人と知り合ったし、また仕事をすべてネット上で完結できるようにしたので、2011年よりブエノスアイレス、それからメキシコシティ、そのあいだも世界中を飛び回って仕事をすることができた。

これもすべて熱心に英語、あるいはスペイン語を弊社にて学習してくれる方々がいるからだ。 それにまた世界中から発掘してきた優秀な先生たちが継続して、ワンズワードで英語とスペイン語を教えてくれているおかげでもある。

吹けば飛ぶような小さなスクールだけど、ここまでなんとかやってこれたのは皆様のおかげだと思う。

1人の会員様により長く継続して学習していけるようなスクールを目指してやってきたが、それはある程度達成できていると思う。多くの時間を費やさないと外国語はマスターできないし、それの一番の近道は優秀な先生について継続して学習する必要があるからだ。

r競合環境激しいSkype英会話:上場後のレアジョブの懐疑的な成長性より引用)

オンライン英会話スクールの最大手であるレアジョブが上場したので、諸々の情報がオープンになった。うちは会員数は到底彼らには及ばないが、唯一勝っているのが会員様の継続期間だ。(広告用語ではライフタイムバリューという。略してLTV)

ワンズワードの現会員様の継続期間は、なんと驚きの28ヶ月(2.3年)であり、休会・退会した会員様すべてを合わせても21ヶ月だ。業界最大手のレアジョブの9.5ヶ月を大きく上回っている。なかには創業以来ずっとワンズワードで英語を学習している方々もおり、その方々は当然6年近く在籍していることになる・・・・・本当に感謝の気持ちでいっぱいになる。

たかだか月額6800円のサービスだ。

1回居酒屋行って飲み食いすれば、消えてしまうような金額だと思う。でも、そのお金で総額100万以上の寄付をフィリピンのNPO団体に贈り、さらに世界中に散らばる優秀な先生たちの生活の糧となっている。

そう考えると、なかなかすごいことではないかとは思う。 だけど、ずっと自分のなかでは、「もっとできたのではないか?」と気持ちがあるし、これからどのように生き残っていくか全方位で考えていく必要性もひしひしと感じている。

このままの形でサービスを継続できるほど甘い世界ではないが、一番大事にするべきなのはこれほどまでに熱心に英語およびスペイン語を学習している方々だと思う。思いやミッション、それにサービスのあり方など共感していただいている部分はたくさんあると思うが、やはり根本的には6800円以上の価値あるサービスとしてずっと継続していくことだと思う。(先着100名様のキャンペーン価格として表示はしていますが、なるべくこの価格は維持できればと思っています)

会社の成長方法。創業から7年目には次の新規事業を創造すること。その理由とは

7年目の正直ということだろうか。 初心を大事にしながら、さらに自分自身も会社も成長できるような絵図を2016年から描いていきたいと思っている。

起業と英語とTOEICについて その4

地味にコラムを「みんなの英語ひろば」に連載しています。

起業と英語とTOEICについて その4

あと一話で完結で、近日中にアップ予定です。 そして、あっという間にもう2015年も終わりに近づきました。

今年も色々とありましたが、来年はもっと色々とある予感がひしひしとします。 2015年は1月から3月までブエノスアイレスにいて、それからメキシコシティに行って5月まで滞在し、5月に日本に一時帰国しました。それから7月にはブエノスアイレスに行って、9月にまた帰国・・・・・そして、1月にはまた再びブエノスアイレスへと行く予定です。

ただし、2016年は多くの時間を日本で過ごして、粛々と仕事をする予定です。 来年こそは新事業を立ち上げて、もろもろと新しい試みを成功させたいと思っています。

起業と英語とTOEICについて その3

もう3回目・・・・・

起業と英語とTOEICについて その3

4回目まで書き上げてあり、実際はあと1回書くのみ。 本当はもっと違うことを書く予定だったのが、なぜかかなり脇にそれた話になってしまった。

最後はきっちりと書きたいことを書いて、終わりたい。

起業と英語とTOEICについて 2

みんなの英語ひろばでコラムを現在連載しています。

起業と英語とTOEICについて 2

その2回目がアップされました。 5話完結の2話です。

あの頃のことは今までなぜかほとんど書いてきませんでしたが、じつに濃い3年間でした。 そして、今でも時々坂井さんのことを思い出します。それはごく個人的な思い出だし、最後は色々と大変な目にも遭いましたが、いまとなってはいい思い出となりました。

5話でまったく収まらない話ですが、最後はそのごく個人的な思い出を綴って終える予定です。 きっと思い出になるくらい遠い過去になって初めて、冷静にその思いを綴ることができるのでしょう。