Keep My Word

旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

英語学習の未来:AIと機械学習と音声認識エンジン、それにバーチャル先生。

e-ラーニング、特に英語学習の分野はここ10年で様々なサービスとアプリがリリースされてきた。うちも運営するオンライン英会話スクールもそのなかでは革新的なサービスだったし、Duolingo やDMMが買収したiKnowなど様々なサービスがリリースされてきている。

「なにかを学ぶ」ということにおいて、最終的なキラーアイテムは、「優秀な先生」だ。だからこそ、エキスパートたちの知を結集したudemyカーンアカデミーが世界中で人気になるのは当然だ。

さらに最近、日本ではスタディサプリ、また弊社が提携しているベリタスアカデミーも同じようなアプローチをしている。

studysapuri.jp

veritas.bz

 そして、「優秀な先生」を定義すると、質の高いレッスンをする先生となる。そして、質の高いレッスンとはと紐解くと、以前ブログで書いた「学習者のレベルよりちょっと難易度高めのコンテンツ」を提供し、「コミュニケーションを通じて言語を獲得する瞬間」を提供することだ。

keepmyword.hatenablog.com

 そのような意味で楽天が提供しているエストニア生まれの「Lingvist(リングビスト)」は面白い。

english.rakuten.co.jp

このサービスのキモはCEOであるMait Müntel氏(マイト•ミュンテル)がライフハックのインタビューで語っている。

 

初めてLingvist を使うユーザーが、ある単語群に対して学習したパフォーマンスを測定します。ここでは、どのような単語を、どのように、どれくらいの時間をかけて間違えた(あるいは正解した)、などの情報が学習パフォーマンスです。次に、機械学習で、そのユーザーと苦手な単語およびその学習パフォーマンスが類似している既存のユーザーをグループ化します。そして、同一グループ内にいる既存ユーザーの忘却曲線に類似した曲線を適用します。学習パフォーマンスが類似しているユーザー同士は、忘却曲線も類似する傾向にあるからです。

忘却曲線は、その後ユーザーが使うたびに、本人の実際の学習データに基づいて調整されていきます。

個々のユーザーの忘却曲線に合わせ、それぞれのユーザーが次に学んだら最もインパクトがある単語を、AIを使って予測します。

 ようは、今まで優秀な先生がその生徒にあったレベルを教材を用意していたのが、AIと機械学習により同じことが可能になったということだ。

自分自身も経験があるが、自分のレベルに合わない教材で外国語を学習するのは苦痛で仕方がない。また個人の外国語の使用用途、嗜好にあった教材も当然提供することが可能になるので、学習するモチベーションがますます高まるだろう。

そして、この優れたプログラムを使えば、7時間の学習で、英語の日常会話に必要な語彙の80%を理解できるようになることだ。

 

私たちはつい最近、ユーザーの学習データの分析結果からある素晴らしい発見をしました。

ユーザーは1人ひとり学習サイクルが異なります。週末だけの人もいれば毎日の人もいる。しかし、どのようなパターンで学習したとしても、2000語習得までの総時間は、17時間だったのです。2000語という数字は、主な言語の80%の語彙を理解することができる単語数です。

 一人一人の忘却曲線に合わせて出題する単語を変えるので、このようなことが可能になるのだ。

ただ英語を学習する上で、日本人の弱点となるのは、文法と発音だ。例えばスペイン語話者であれば英文法はスペイン語文法の廉価版にすぎないので、単語を覚えるだけでもある程度話せるようになる。

TOEIC900点以上取った日本人が英語を話せないと揶揄されるのは、そこを克服できないからだ。また発音トレーニングもしないと当然話せないので、そのようなプログラムも今後提供していく必要がある。

www.bloomberg.com

 

その意味では、音声認識エンジンを使って発音を判定するプログラムも有した中国のアプリ「LiuLiShuo」も今後急成長が期待できるアプリだ。(早く日本語版を作って欲しい・・・)

これからの外国語学習は、AI、機械学習、音声認識エンジン、それにテキストを自動で読み上がるText to Speechエンジンを組み合わせて、「優秀な先生」の代わりとなるより精緻なアプリが主流になってくるのだろう。

ここ10年のこの業界の発展を考えみると、あと10年もすれば好みのAI(容姿や性別、キャラ、国籍など選び放題)が今の先生たちに取って代わる世界が来ることを容易に想像できる。

そんな世界は味気ないと思っていても、きっとARやVR、3Dホログラムで実際に存在するかのような先生が現れば、みんなそっちがいいと思うに決まっている。

ただ、結局のところどんなにテクノロジーが発達しても、英語(あるいは違う外国語)をマスターするには、本人のモチベーションが一番重要であることは代わりない。

言い換えれば、モチベーションさえ高ければ、テキスト1冊でも十分外国語を習得できる。

いつも思うけど、多くの日本英語学習者が英語を話せないのは、そのモチベーションが十分ではないのに、「英語学習をなんとなく始める」からだけのような気がする。

ただそんな人のためにも、より効率的に学べるアプリやサービスがどんどんリリースされるのは僥倖だと言えるだろう。

ぜひお試しください。

 


これからの10年:インターネットからベーシック・インカム、自分探しまで

グーグルが誕生して20年弱になるが、いまではグーグルは生活のインフラとなり、なくてはならないものとなった。

そして、AIが今後、いまのグーグルのような存在のようになるだろう。

 

gendai.ismedia.jp

 

ときどき、友人と「グーグルやエクセルがなかった頃って、みんなどうやって仕事してたんだろう?」と言い合うが、いまから10年もすれば、「AIがなかった頃って、みんな自分で検索したり計算してたりしてたらしいよー、マジ信じられない」と言われているのだろう。

 

そして、世の中のほとんどの仕事はなくなり、うまくすれば「クリエイティブ・エコノミー」となり人々はよりクリエティブな人生を歩むかもしれないし、あるいは多くの年金暮らしの老人たちのようになんとなく日々を過ごして朽ち果てていくのかもしれない。

 

ただひとつ言えることは、いまのように国や性別や年齢、貧富の差は意味をなさなくなり、共通した趣味、人生観を持つ人々同士がコミュニティーを形成して、そこでみんな生活していくのだろう。

 

仕事マイナスお金で考えると、そこにはコミュニティー、あるいはコミュニケーションの場所としての価値しか残らない。ベーシックインカムがようやく活発に議論されるようになったが、結局のところ、お金は遅かれ早かれ意味をなさなくなるとは思う。

 

keepmyword.hatenablog.com

 

仕事をする必要がなくなった多くの人類がどのような進化を示すのか、とても興味がある。その膨大な時間を趣味に使うのか、あるいはもっとクリエティブな作業に費やすのか、ただ無為に過ごすのか・・・・

 

いずれにせよパラダイムシフトは近づいているし、それはインターネットの発展を顧みてもわかるように一昼夜にして起こるものではない。徐々に人知れず浸透し、そしていつのまにか人々を取り込み、無抵抗な状態とさせる。

 

いま、自分に子供がいたらできる助言は、なにか一つでもいいから夢中になれることがあればいいということくらいだろうか。人生において、「やりたいことがある」というの今後人間にとってもっと幸せな状態となり、人々の羨望の的となるには違いない。

 

いまですら、本当にやりたいことなんてない人が多いのに、多くの仕事や七面倒くさいことはAIが取って代わる時代になったら、どれだけの人が「やりたいこと」を見つけることができるのだろう。

 

近未来の小学校では「自分探し」が必須科目になるのかもしれない。

このかけがえのない世界で想うこと。

メキシコ人の親友アビマエルが、僕がメキシコシティから去る時に、「ユウキにとって、このメキシコシティに過ごした2年間はどのような意味を持つの?」と真顔で聞いてきた。

 

メキシコ最後の夜 - Keep My Word

 

そのときもうまく答えられなかったが、今でもまだその答えは見つかっていない。ただ、ひとつ言えることはメキシコシティで過ごした2年間が自分の人生にとってもっとも多くの人と知り合った期間であるということだ。

 

今現在、プライベートな要件でメキシコ在住で、信頼のおける弁護士が必要になったが、すぐに3人ほど頭に浮かび、そのうちに二人とすでにコンタクトを取り、案件を進めている。

 

日本にもう何十年も住んでいるが、弁護士の知り合いなんて一人もいない。

 

海外、とくに発展途上国で信頼のおける友人は何者にも変えがたい宝物だ。アルゼンチンにも信頼のおけるマウロという友人がいて、彼に処分したい家具があると連絡したら、すぐに彼の友達に連絡してくれて、ものの5分で10人くらいの人たちから連絡があった。

 

keepmyword.hatenablog.com

(上記のようにマウロくんには世話になりっぱなしで、今世で借りを返せなければ来世で返そうと思っている)

 

世の中には善意で溢れている人たちがいると認識することは、とても重要なことだ。特に発展途上国に長く過ごすと、心が荒んでくるので、彼らの存在を感じるだけでも励まされることが多い。

 

自分にとってメキシコシティで過ごした2年間を美化するつもりもないが、こうしてみると悪くない2年間だったのではと思える。

 

メキシコシティに10年近く住んでいる日本人の友人がいるが、彼はメキシコ人の友人なんて一人もいないと嘆いていた。それは彼のせいだけではないと思うが、それはそれで悲しいことでもある。

 

メキシコやアルゼンチンのような発展途上国に住むまでは、「人類みな平等」と思っていたが、実際そんなものではない。やはり先進諸国に生まれた人たちは、生まれながらにしてとてつもない大きなアドバンテージを持っていると実感した。

 

時々、人から「なぜ好き好んでメキシコやアルゼンチンのような国に住んだのか?」と聞かれるが、きっと今まで見たことのない風景を見たかったのだと思う。同じ先進諸国に住んでも、見える景色にそれほど大差ない。

 

多くの人は生まれた国、環境に左右されるが、アビマエルやマウロのように、それを超越して、友人になれる場合がある。世界は圧倒的に不公平だし、不条理だと思うが、それでもそれを乗り越えることはできる。

 

だからこそ、世界は多少汚れてはいても、美しい。

 

 

 

ワンズワード・メスカル始動のお知らせ:目指せ、酒販免許!

酒販免許を取得した。

結論から言うと、死ぬほど大変だった。いや、条件が揃えばそれほど大変ではないが、その条件というのが非常に厳しい。

sake-office.com

詳しくは上記を確認してほしいが、もっとも大きな問題となるのは下記だ。

  1.  法人の場合、過去3期で赤字決算があったらダメ。
  2.  個人で申請する場合は、自営業者として3年以上の経験ないと実際の申請は難しい。(なぜならば、過去3年の収支を提出する必要があり、青色申告していないと書類が揃わない)
  3.  持ち家がないと申請が難しい。なぜなら、賃貸物件だと大家から許可証をもらわないとダメなどでそれが大きなネックとなる。

そして、不動産の登記簿の提出する際に、地目というものがあり、それが古い物件だと畑などになっており、それだとNGなので、農業委員会に行って、地目変更をしないといけない。(妻の実家で申請したので、これで非常に時間がかかった)

 

自慢ではないが、書類を書くのは意外と得意だし、会社の登記も初年度の決算もほとんど自分で書類を揃えて申告した。だが、今回の酒販免許の書類作成に関しては非常に難儀をした。

なぜ酒販免許を獲得したかというと、メキシコのメスカルというお酒を輸入販売する予定で、そのために必要だった。(アガベ100%のとてもオーガニックなお酒で、若干スモーキーですが飲みやすいお酒です)

 

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Buen Sucesoというブランドと独占販売契約を締結し、その英文契約書を作成し、それを和訳して税務署に提出する必要もあった。(この時点で多くの人が断念するかもしれない)

 

今年の2月から申請作業に入り、ようやく昨日、税務署に行って酒販免許を受理してきた。税務署の酒類指導官の方々がとても親切で、懇切丁寧に教えてくれたが、ぽろっと「個人でここまで書類を揃えられる人もいません。みなさん、途中でギブアップして行政書士に依頼します。」と言われた。

 

きっと、最初の段階できっちりと書類を揃えたので、心証がよかったのかもしれない・・・・それにしても、日本でお酒を売るというのは参入障壁がまだまだ高いと痛感した。

 

輸入開始は7月を予定をしているので、それまでにアマゾンと契約し、営業ツールを作成して、本格的なウェブサイトも作成しないといけないので、なかなか楽しい。

特に販売先は決まっていないが、東京にはたくさんメキシコ料理屋があるので、地道に直接営業すれば、そこそこ売れるのではないかと楽観的に考えている。

 

メキシコではメスカルはすでにブームといってもいいぐらい流行っているが、日本では全く知名度がゼロなので、まずは知名度をあげるところからスタートしないといけない。

うーん、そういうのが楽しいと思う今日この頃だ。

 

 

 

アルゼンチンワインとすべての男は消耗品であるについて

このあいだ美容室に髪の毛を切りに行った。

そこでとあるメンズ雑誌を渡されて、ぱらぱらとページをめくって読んでみた。メンズ雑誌なんて読むのは、美容室に行ったときくらいだが、それくらいの頻度で読むには楽しいものだ。

そこでページをめくっていると村上龍の「すべての男は消耗品である」というエッセイが掲載されていた。

最近、30年分をまとめた全集を読んだばかりだったので、早速その最新のエッセイを読んでみた。タイトルは「若者よ、ワインに詳しくなるくらいならセックスしろ」だ。

ようは「世界中のワインを飲んでみたが、結論から言うとワインは移動に弱い。その国、その土地に行って飲めばどんな安ワインだって、おいしく感じるから、そんなものに詳しくなるよりは、若者だったらセックスしていたほうがよほど生産性が高い」という趣旨の話だった。

 

本当にいつも身も蓋もはないなと、村上龍のエッセーを読むたびに思う。

 

でも、たしかにワインは移動に弱いと思う。自分自身、50カ国以上の国々に旅したが、どこの国行ってもその土地で飲むワインはおいしいと思った。そして、世界中でもっとも美味しいワインの産地は聞かれたら、アルゼンチンと答えるだろう。

でも、それはきっと2、3年住んだ土地で、そのあいだにしこたまワインを飲んだからだと思う。アルゼンチンで飲むアルゼンチンワインはどんな安ワインでも美味しい。

 

アルゼンチンのワインは、ワインというよりは葡萄ジュースという感じで、とても飲みやすくアルコールをあまり感じない。

 

ただ、フランスに2年くらい住んだらきっとフランスのワインが世界一おいしいと思うだろうとは思う。それくらいその土地で飲むワインは本当においしい。

だからと言うわけではないが昨日、ワインショップでそこそこの値段のアルゼンチンワインを買って飲んでみたが、やはりまあたいしておいしくなかった。コンビニで売っている500円くらいのワインと大差がないなというのが正直な感想だ。

 

アルゼンチンに行くたびに、高級ワインを日本に持ち帰るが、そのワインを日本で飲むと本当においしい。移動に弱いといっても現地のワインをそのまま飛行機で持ち帰れば、それはたしかに現地で飲む味と同じなわけだ。

 

アルゼンチンから、肉とワインとタンゴを取ったら何も残らないと思うが、まあ肉とワインとタンゴさえあれば、人生そこそこ楽しいと思う。

 

 

村上龍の言う通り、若者はワインに詳しくなるよりはセックスしたほうがいいし、おっさんおばさんは、ワインに詳しいよりはタンゴがうまくなったほうが人生楽しいことは間違いない。

 

だからなに?

 

と聞かれても困るけど、世の中セックスよりも楽しいことはたくさんあることだけは間違いないとは思う。

タンゴでクラウドファンディング!日本で独自進化した新しい宣伝プラットフォームについて

生まれて初めて、クラウドファンディングに挑戦してみた。

クラウドファンディングというと、社会貢献的な活動しか対象にならないと思っていた。しかし、最近の日本のクラウドファンディングは独自進化を遂げており、どちらかという広告宣伝のために使用できるように最適化されているようだ。

www.kickstarter.com

クラウドファンディングというとまず思い浮かべるのは、アメリカのKickstarterだが、こちらは基本的に100%きちんとファンディングされないとイベント主催者には1円も入ってこない。

しかし、日本のCampfireやそのほかのクラウドファンディングでは、All-In方式というものが選択でき、1円でも支援されたらそれが全額入金される仕組みだ。(もちろん、手数料は支払う必要はある。Camfireの場合は8%だ)

 

地下アイドルのCDや写真集、地方劇団の公演のためなど様々なやり方で利用されている。ただ、やはり強いのは有名人によるイベントや企画で、あっさり100%以上のファンディングを獲得しているのはいつも彼らだ。

 

今回は自分の会社は全く関係なく、いわば趣味でしているタンゴのイベントのためのクラウドファンディングだ。

だが、このイベントは世界チャンピオンや去年公開された映画「ラスト・タンゴ」にも主演の一人とした出演したダンサーが来日するので非常に豪華絢爛であり、一般的に注目されるのではと思っている。

去年、実際ブエノスアイレスのこの会場にいて世界チャンピオンのセバスチャン・ヒメネスのこのデモを見たが、まさか彼のデモが日本で見られる日が来るとは思わなかった!(まあ、そのときのパートナーとは別れて、新しい人と来日するらしいけど・・・あるよねー、そういうこと)

 

個人的には地球の反対側にあるブエノスアイレスくんだりまで行かなくても、このような著名なダンサーたちが来日して、レッスンをし、デモをしてくれるのはありがたいと思う。

 

日本とアルゼンチンタンゴは一見、無関係のようだが、じつは結構関係が深く、毎年ブエノスアイレスに開催されている世界タンゴ選手権で優勝すると、日本でのショー参加が副賞として付いてくる。

よって、毎年のように世界チャンピオンが日本に来日し、さらに一度来日して日本を気に入った世界チャンピオンも来日するので、同時期に世界チャンピオンが何人も滞在しているというタンゴを学ぶ環境として素晴らしい国でもある。

ブエノスアイレスに住んでいる頃は世界タンゴ選手権なんて、特に身近に感じなかったし、世界チャンピオンなんて自分とは住む世界が違う人と思っていたが、日本にいると彼らと結構気軽に接している自分に驚くこともある。

economictimes.indiatimes.com

タンゴは以前からアルツハイマーにも効果があることは知られていたが、最近ではガン治療にも有効だということだ。タンゴ効果というよりも、ハグ効果とも言えるかもしれないが、沖縄の人たちが長生きするのはその密接なコミュニティによるらしいので、やはり人と人は常に触れ合って生きていく必要があるのだろう。

すでに高齢社会に突入している日本でも、今後はアルゼンチンタンゴはもっと注目されていくことは間違いない。

このクラウドファンディングを通して、一人でも多くの人にアルゼンチンタンゴを知ってもらえればと思っている。

3ヶ月で完全英語マスター!:国語スイッチの重要性について

昨夜、帰宅途中にアルゼンチンからメールが届いており、今日朝起きた時にそういえばまだその返事をしていなかったと思い出した。

メールの内容はよく覚えていたが、ふと果たしてそれが英語だったのかスペイン語だったのか、思い出せなかった・・・・

 

wired.jp

それで以前読んだ上記記事を思い出した。自分の頭の中には「スペイン語スイッチ」「英語スイッチ」「日本語スイッチ」が存在し、使う言語でいちいちスイッチを切り替えている。だが、実際に認識している言語の意味自体は同じだ。

日本語では「洗濯機」、英語では「washing machine」、スペイン語では「lavadora」と言い方は違うがどれも同じモノを表している。だから、昨日読んだメールの文章は脳はきちんと意味は理解したが、どの言語スイッチを使って、その意味を認識したかまでは把握できていなかったのだろう。

 

そういえば、いつもスペイン語で会話しているペルー人が自分と話すちょっと前まで英語で会話していたせいか、二人きりになってもそのまま英語で会話を続けた。

で、その途中に自然とスペイン語に切り替わっていった・・・・それが果たして意識的か無意識的か知らないが、ちょっと面白いなと思ってしまった。

 

そして、自分の場合、英語もスペイン語も通じない国に行くと、なぜかいつもとっさに出てくる言語はスペイン語だ。本来ならば、母国語である日本語で出てきてもいいと思うのに、100%スペイン語が出てきてしまうのは、なぜかと気にはなる。この間行った台湾でも、ずっとスペイン語が出てきてしまってなんとなくバツの悪い思いをした。(台湾なら日本語のほうがよく通じるのに・・・・)

 

脳科学の研究がもっと進むと、それこそ「3ヶ月で完全英語マスター」なんてことも簡単にできるのだろうなと思う。外国語が身につく秘訣は、きっとこの「国語スイッチ」にあると思う。

 

その切り替えがうまくできる人はけっこう簡単にマルチンガルになるのだろう。そして、スイッチを簡単に切り替えられるようになると、もう何語であるかなんて気にはならなくなるのかしれない。