ぶっちゃけた話し、一銭の得にもならない。
なんの話かというと、オンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」は創業以来、毎年1回フィリピンの先生たちを日本に招いて、歓待している。
アナログなものをデジタルで提供することについて:第一回オフ会について
特に一年目などは、事業としては赤字だったのにお構いなしに呼んだ。それは彼女の人生経験として、日本滞在がとても有意義になると確信していたからだ。いわば先行投資だ。
今年の四月にいたっては、「オンライン英会話スクール:フィリピン人先生を大事にするあまり星野リゾートでもてなすの巻」でも書いたように、まさに至れり尽くせりな歓待をしている。
これもひとえに彼女たちに日本の文化、それに社会に対してより深く理解してもらおうと思ってのことだ。会社として、それほどメリットはない。多くの方々は先生が年に一度来るからといって、そのためにワンズワードを継続しない。(まあ、自分だったら絶対そのために入会すると思うけど、「オンライン英会話」というキーワードでブログ検索すると、「ああ!!!!一円でも安いオンライン英会話スクールどこ!!」というヒステリックな消費者の方々の叫びが聞こえてきて僕の心を打ち砕きます)
だからといってこの試みをやめるつもりは毛頭ない。
赤字を出そうが、星野リゾート行こうが、関係ない。そもそも、優秀な人たちをもっと優秀な人たちにするために立ち上げたスクールでもある。目指しているところは今現時点では誰にも見えないはるか地平線の彼方だ。
日々、新しいオンライン英会話スクールは立ち上がり、日々立ち消えていく・・・・円安トレンドとなった今、潰れる格安スクールはもっと増えるだろう。それくらい薄利多売な業界になってきている。
そんなか、悠長に来年も少なくても3名ほどフィリピンから先生を呼ぼうと思う。ただし、前回までと違うのは今回は公募制にしたことだ。「日本に行きたい!」という先生を優先して呼びたい。
なぜならこれはただのビジネストリップではない。会社としての業務はせいぜい会員様が参加するオフ会に参加するぐらいだ。時間にして4,5時間のことだ。それ以外のすべての時間、1週間から10日間くらいは自由な時間だ。普通ならば、2泊3日の旅で十分なぐらいだ。
だからこそ、彼らに積極的に「日本を体験したい!」と思ってもらわないと、呼ぶ意味がない。そもそも、呼ぶ側にとってみればあまりに負担が大きい。金銭的な負担もさることながら、フィリピンで日本行きのビザを取るのは結構な大仕事だし、彼らが日本に滞在するときも彼らの世話をしないといけないし、宿泊先の予約、オフ会の会場手配や運営、それに食べ物、飲み物手配など諸々の雑用もある・・・・時々、「おれ、なにやってんだろう?」と思うことすらある。
だけど、呼ぶ。
言ってしまえば自分がこうあるべきというオンライン英会話スクールを体現するための所作でもある。でも、先生たちが「会社から呼ばれたから、日本に行く」という態度では日本に呼ぶ価値はないと思う。だからこそ、今回は公募制にして、彼らの意思確認をした。
これは目に見えない投資だけど、投資する側としてはなるべく多くのリターンを得たい。もちろん、金銭的なことではなく、より多くの成長、広い視野、新しい経験を出来ることに対して貪欲な人たちを率先して呼びたい。(もちろん、家庭の事情があるので、そのあたりは仕方がないと思っています)
彼らの日本行きは、来年の5月、6月あたりを予定しているが、それが今から楽しみで仕方がない。