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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

世界の歩き方:命綱の情報を集めるために英語は重要

ブエノスアイレスに移り住んでからは、毎日のように英国ガーディアン紙を読み、BBCなどにも目を通している。

なぜそれらのメディアを読むかというと、単純に世界という観点から取材し、それらの案件についてきちんと意見を述べられていることが多いからだ。

イギリスに住んでいたことがあるからイギリスびいきということもあるが、イギリスという国は大英帝国時代から、常に情報戦略を重視してきた。世界制覇のためには、「情報」は命綱なので、できる限り精度が高く示唆に富んだ内容でなければならない。

世界という観点から情報を集めて、それを分析し、次の行動に役立ているというは彼らのお家芸なのだ。

日本の新聞の歴史は瓦版から始まっているが、ウィキペディアによると「江戸時代、天変地異や大火、心中など時事性の高いニュースを速報性を以って伝えた情報紙」とのことだ。

正直、今の新聞と大差ないスタンスではある。人は生まれて、死ぬ。自然の摂理だ。裏を返せば、そんなことは事件でもなんでもない。もちろん、残酷な事件には心を痛めるが、それらを分析し、考査しても仕方がない。

かたやイギリスは歴史的に見ても常にスペインやフランスなどの隣国の動向に目を配る必要があり、あわよくば侵略してやろうと虎視眈々と機会を狙っていた。そのために情報収集をする必要があったのだ。そして、大航海時代を経て、その範囲は世界へと広がっていった。

グローバリゼーションなどと言われているが、それが意味するところは、表面的には差しつ差されつしながら、裏では相手の国の資産を根こそぎもっていこうという他国からいかに自国の利益を守り、それをどのように増やすということだ。

そのような点から言えば、「英語で新聞を読む」というのはマストであり、とても重要なことだと思う。特に今自分が住んでいるのはアルゼンチンという日本から遠く離れた国なので、世界という観点からこの国を見ないと、全体のことがよく見えてこない。

人は目の前で起こっていることに関してはある程度の関心を払い、それに対してリアクションを起こしていく。だがしかし、それは重要ではない。

より重要なのは、「なぜそれが起こっているか?」を考え、その考えに基づき、できる限りフラットな視点で書かれた情報を集めて、それらを分析して考察してから、「今実際に起こっていること」に対して理解を深めることが必要だ。

そして、なるべく最後まで物事に対して判断をしないことが大切だ。判断を遅らせ、最後まで情報を集めて、多角的に物事を見つめることを覚えないといけない。

インターネットで自由に情報を取得することは可能になったが、より精度が高く多角的な視点で物事を見るためには、「英字新聞を読み、英語で情報を集める」というのは今後生き残っていくために必要なスキルだと思う。