オステオパシーをご存知だろうか?
オステオパシーはギリシア語のOsteon(骨)とPathos(病理、治療)の2つを語源とし、日本では整骨療法と呼ばれていたこともあるが、骨のみを調整する手技とは異なり、骨格などの運動器系、動脈・静脈やリンパなどの循環器系、脳脊髄液の循環を含む脳神経系など、解剖学的あるいは生理学的な広範囲の医学知識の元に、手を使って治療を加える。
現在ではオステオパシーとそのままで呼ぶ。
しかし、単なる療法ではなく、オステオパシーとは、そのままでひとつの哲学であり、1. 身体全体をひとつのユニットとして考える、2. 身体の機能と構造は一体のものであると考える、3. 自然治癒力を鼓舞することを主眼とするなど、独特の医学体系を持つ。
上記はウィキペディアからの引用だが、アメリカでは「医師免許」を付与されるれきっとした「医者」として認められている。
それで興味にかられてを上記の本を読んだが、オステオパシーで行う手技をcs60に置き換えると、非常に合点がいく内容となっている。
よく「腰や肩、首」が痛いといってcs60目黒に多くの方がお越しになるが、それはあくまで「結果」であって問題の原因ではない。施術中に行うことは当然、その原因を取り除くことだ。
肩や首が痛いと言って来る方々は、異常に足首が硬くなっている人たちが多い。そういう人たちはデスクワークが多いので、ずっと座りっぱなしの状態となっており、結果足首がよく回らない状態となるのだろう。
だから、cs60で足首周りを施術をすると、体全体の緊張が1段階下がることが多い。オステオパシーも関節へのアプローチを非常に大切にしており、また呼吸法に関しても興味深い記述がたくさんある。
自分自身、タンゴを長年踊っているので、呼吸にはとても気をつけている。相手と踊る始めるときは必ず深い呼吸をして、相手と呼吸を合わせるようにするからだ。これはあらゆる武道にも通じることだし、他のダンスやスポーツでも呼吸の大切さを語られることが多い。
cs60の施術をして気が付いたことだけど、現代人の多くは呼吸が浅い。深く深呼吸をしてくださいと言っても、そこまで深く呼吸をする方はあまりいない。だから、多くの方が酸素不足に陥って、体が不調になるのだろう。
そして、「すべての物質と同じく、このからだも究極的には光という電磁波でできている。それは部屋をあかるくし、テレビに映像をうつしているものと同じ電磁波であり、からだは電磁的なエネルギー場による複雑なネットワークで包囲されている。それが生命場と呼ばれるものである。」という著者の言及は、cs60の考え方と非常に似ている。
アメリカでは現在、オステオパシーはどのように取り扱われているのか気になって色々と調べてみた。
The Doctors Without MDs: What Makes Osteopathic Medicine Different? | CommonHealth
上記記事には、5人に1人のアメリカ人はオステオパシーを知らないとあるが、オステオパシーを学ぶ医学生は全体の10%を占めており、2030年にはその数は2倍に増えているだろうとある。(2020年に西洋医学とオステオパシーのコースが統合されるので、そのおかげでそれだけ増えるとある。)
ただ実際にオステオパシーの手技の優位性はあまり評価されておらず、名ばかりになりつつあるようだ。とても残念なことだけど・・・・
ホリスティックなアプローチがクールになる前に150年以上前から、そのような考え方にもとづいて治療を施していたのは、確かに賞賛に値する。
下記がホリスティック医学の定義だ。
(ホリスティック医学の定義 | NPO法人 日本ホリスティック医学協会)
CS60で施術する上でもっとも重要なのは、「患者が自ら癒し、治療者は援助する」という態度だろう。常にその心を忘れないように、これからもそれを心がけて施術をしていきたい。