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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

インド再び:マハラジャとインド古今東西

バックパッカーの間ではまことしやかにインドを制するものは世界を制する!」と言われている。19歳の時に、日本から留学先のスコットランドの首都エディンバラまでユーラシア大陸陸伝いの旅を成し遂げた自分は、次のターゲットをインドに定めた。

 

そして、20歳の時に1ヶ月ほど滞在したインドでは筆舌に尽くしがたいほど多くの印象的な出来事があった。だから、そのわずか3ヶ月後に今度は3ヶ月ほど滞在する予定でまた再びインドへと赴いたわけだ。それから、多くの時を経て、今度は新婚旅行でインドのラジャスタンへと旅立った。

 

人生の節目節目でインドへ行っているわけだが、このタイミングで再びインドに行くことになるとは想像にしていなかった。しかも、新婚旅行で行ったラジャスタンのジョードプルに再び行くとは思いもよらなかったわけだ。

 

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今回は仕事だったので、5つ星ホテルに泊まり、そのホテルのレストランでお食事をし、送迎は観光バスという旅だった。よって、自分が個人的にバックパッカー時代に経験をした「インドらしさ」というものは皆無だった。

 

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(宿泊したホテルの庭と食事に行った宮殿ホテルの外観だ。)

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(歴代のマハラジャは狩りが好きなのだろうか・・・いたるところに剥製やら皮が飾ってある。) 

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(お食事中はインド人のおっさんが笛で蛇をひょろひょろ出しながら、音楽を奏でてくれる・・・・)

 

バックパッカーでインドを訪れた頃には想像もつかなかった世界が眼前に広がっていた。「インドとは?」と問われた時に思う浮かぶのは「その強烈な貧富の差」だが、それをある意味身を以て体験した。

 

我々のような旅人、旅行者はその両者を自由に行き来できるかもしれないが、インドで生まれたインド人はそうはいかない。

 

シリコンバレーを超える日は来るのか?|拓殖大学国際学部准教授 椎野幸平 第2回|お金と社会のWEBメディア『FOUND』

 

上記の記事にあるように近年では米国で学んだインド人が起業することも増えているが、それでも「絶対的な貧困層」が多く、まだまだインド社会は流動的に人材が行き来しているとは言い難い。

 

しかし、インドの経済成長率は7%前後で推移しているので、中国よりもその成長スピードは早い。それはインドに行っても正直実感はできなかったが、12年ぶりにインドを訪れて多少の変化を感じることはできた。

 

メキシコに住んでいた時も思ったが、相続税がない国では圧倒的な金持ちが大勢いる。もちろんアメリカなどの先進諸国の金持ちに比べれば彼らの資産はそれほど多くはないかもしれないが、親が成功すればそれがそのまま子に受け継がれる。だから、何もしなくても「お金持ち」という輩が多い。

 

もちろん、そうではない方々もたくさんいるし、このジョードプルマハラジャなどは政府がいつまで経ってもインフラ整備をしないので私財を投じてそれを行っている。まさに立派な王様だと思う。

 

金持ちたちがその優秀な頭脳を使って社会のためにお金を使えば、その国は回るのかもしれない。今回のインド行きでマハラジャが私財を投じて作った小学校や女子寮などを見るにつれ、そう思った。

 

世界の趨勢はこれからはインド、中国、アメリカにかかっていると言っても過言ではない。イギリスを通じてヨーロッパと比較的友好な関係を築いているインドがこれからトップにおどり出る可能性も高いとは思う。

 

でも、やはりインドは何十年経ってもインドであることに変わりはないだろうなとは思う。まかり間違っても、日本のようにどこに行っても同じファミレス、同じショッピングモールが広がる画一的な風景を生み出すことはないだろう。

 

そこがインドの魅力であるとは思っている。来年からインドに行く機会が増えると思うので、これからも彼の国をずっと見守っていけたらと願っている。