なかなかずっしりとくる本だった。
末期癌が臨死体験をした後、完治したという実話だ。わずか2、3日のうちに完治した例は他に記録がないので、当時の医学界では衝撃が走ったらしい。(病院には膨大な証拠となる資料が残っていたので、そのために著名な癌研究者が熱心な調査した。)
作者かつ実体験者であるアニータ・ムアジャーニさんの言い方や表現の仕方がとても好感が持てる。何も断言することなく、否定もしない。ただ自分の生き方が間違っていたことだけを反省し、臨死体験のあとは生きる喜びについて語る。
最高な人生だな。
「奇跡的治癒とは何か」とも内容がオーバーラップするが、自分が生きたいようにいき、やりたいことをやっているのが一番ということだろう。ストレスフルな環境に身を置くと、病気という表現をとって体に表れてくる。
現代社会というのものは、そもそもストレスフルなものなので、どのようにそれを抜いていくか個人個人がしっかりと考えないといけない。
現在進行形で病気となった人たちにもアニータさんはとても優しい。抵抗せずにその状態をまず受け入れること、悲観しないこと、そして最終的には手放すことを説いている。それはアニータさんの癌が完治した精神状態も同じだ。(ちなみにアマゾンレビュー2018年10月3日に書いた方のレビューがアツすぎる!7000字強!)
このような事例もきちんと医者を志す大学などでも取り上げていけば、少しは心と体の関連性について西洋医学を司る医者にも周知されていくかもしれない。(論文にも紹介されている事例などで、大学で取り上げる内容としても悪くないはずだ。)