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旅とタンゴをこよなく愛する。カラダナオル創業者。

広州交易会:日本は職人の国であり、中国は商人の国。

広州交易会へと行ってきた。 まずは香港へと渡り、そこから地下鉄で深圳に行き、歩いて国境を渡ると、もうそこは中国だ。

深圳から中国の新幹線に乗られて1時間強で、広州に着く。 世界中から血の気の多いバイヤーが集まっているが、出店者である中国人は下記のような有様だ。

koushuu2015

や、やる気出せよ・・・・

すでに100回以上も開催され、世界で最大規模の展覧会だ。 到底見切れないほどの商品が出品されており、非常に興味深かった。

出店者は当然中国の企業が多いが、世界中から出店があり、面白いところではエルサルバドルの企業なども出店していた。アジアでは韓国企業の数が群を抜いており、ここでも日本は大きく後塵を拝していた。

クールジャパンとか眠たいことを言っていないで、税金をもっとこういうところに投入すればいいのではとは思う。

邱永漢が「中国は商人の国であり、日本は職人の国。だから商人である中国人に物を作らせても、利益ばかり追求していいものは作れないが、職人である日本人は儲けるのが下手」と看破していたが、色々と頷かされる。

中国の工場も視察したが、驚くほどのアナログな工程で商品が作られていた。以前ならば、もっと複雑な工程が必要だったかもしれないが、今では既存の製品を組み合わせるだけである程度の製品は作れる。

日本のように高い精度を求めると、どうしても高価な機械が必要となるが、中国では「あり合わせのものでとりあえず作る」という意識が強く、その分勢いが感じられた。

中国経済は現在は不安要素が高いが、それでもまだまだ国としての勢いは感じられた。なんだかんだといって中国とアメリカがこれから世界を牛耳っていくので、日本はポジショニングに気を使って両国につかず外れずの関係を築いてくのがベストだろう。

政治的には反日かもしれないが、中国人は日本の製品が大好きだから、政府が援助してこういう展覧会に中小企業を誘致すれば、日本の経済ももっと明るくなるかもしれない。3本の矢の金融政策よりはよほど実があるのではないだろうか。

などと無責任なことを考えながらも、とても刺激的な中国での一週間を過ごした。